真美子夫人、愛犬デコピンと夫婦水入らずで過ごす最後のオフだったはずが、インフルエンザに感染、寝込んでいる最中に避難警告アラートがけたたましく鳴った――。
「(日本に)戻れればよかったんですけど、火災もあって僕も避難しなきゃいけなかった」
死者29人、行方不明者14人を出したロサンゼルス史上最悪の大規模山火事は、ドジャース・大谷翔平をも襲っていた。大谷は夜中に一時避難を開始。
「忘れ物をして一回(自宅に)戻った時に、けっこう後ろの方が燃えていたので『ウチも危ないかな』とは思っていた。それよりも妻とデコと一緒に避難することの方が先だったので、すぐに荷物をまとめて避難したという感じでした」
日本時間2月2日のファンミーティング「ドジャーフェスト」に参加した際に、緊迫した避難の様子をそう語った大谷。ジュニアを妊娠中の真美子夫人にインフルエンザをうつすわけにはいかず、夫妻は別々の場所に避難する。知人宅に身を寄せたという大谷は、
「避難した先で寝込んでいた」
さすがの大谷も、ウイルスには勝てなかったようだ。
この話は別の意味でドキリとする。昨年、大谷の自宅を突き止めたフジテレビと日本テレビが自宅全景とGoogleマップ画像を放送。近隣住民にも突撃した悪夢を思い出すからだ。結局、大谷夫妻は新居に一度も足を運ぶことなく、引っ越しを余儀なくされた。
1月7日から8日にかけて、ロサンゼルス西部パシフィック・パリセーズ、北部のアルタデナ、シルマー、映画の聖地ハリウッド周辺の4地区から次々と火の手が上がった。パシフィック・パリセーズはお騒がせセレブのパリス・ヒルトンや、オスカー俳優アンソニー・ホプキンスらの邸宅が焼失した高級住宅街エリアで、大谷はファンミーティングの2日前に同地区の消防署を訪問。ドジャースからの35万ドル(約5400万円)の小切手を届け、通訳を介さず自ら感謝の気持ちを伝えていた。被災者と消防士を励ましたい、そしてファンも喜ばせたい大谷の優しさが災いして、再び新居が特定されやしないか…。
だが、パシフィック・パリセーズだけでも焼失面積は東京・山手線内の面積の1.3倍にのぼる。25日間をかけてロスの街を焼き尽くした山火事の総焼失面積は、山手線内の面積の2.2倍にあたる140平方キロ、損壊家屋は1万8000棟以上。避難命令・警告が出た市民は38万人と、想像を絶する規模で、大谷の新居の後ろが燃えていた。そんな情報だけで居住エリアが特定されることはないだろう、とは思うが…。
ホルモンバランスの変化で、妊娠中は神経質になるもの。大谷のプライベートや家族とのエピソードをもっと知りたいが、老婆心を言えば、ジュニア誕生まで「プライベート情報の緘口令」を敷いてもいいのでは。
(那須優子)