「俺の採点では98対93で天心の勝ち。モロニーが取ったラウンドが、1ラウンドと6ラウンド。7ラウンドは10対10として、それ以外は天心が取ってたかなと」
これは判定結果が物議を醸した、2月24日のボクシング10回戦の採点をめぐる、魔娑斗の論評である。WBOアジアパシフィックバンタム級王者・那須川天心が、前WBO世界同級王者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)に挑んだ試合は、3-0で那須川の勝利が告げられたが、モロニーは試合後に「採点はアンフェアだった」と不満を表明。確かに6回には那須川がダウン寸前に追い込まれるなど、ダメージは大きかった。しかしK-1 WORLD MAX2003・2008世界王者に輝いた元キックボクサーは、自身のYouTubeチャンネル〈魔娑斗チャンネル〉で冒頭のごとく、きっぱりと言い切ったのである。
「こういうルールだから、ボクシングって。1ラウンド、1ラウンドに点数をつけていく。全体の流れを見ると、天心が2回くらい腰を落としてるし、鼻血も出てるし、痣もできてるし。客観的に見るとモロニーなのかなと思う人もいるかもしれないけど、1ラウンド『何対何』って(点数を)つけていくと、明らかに天心が勝ってるなっていうのが、俺が試合を見た感想。天心の圧勝っていうのは明らかかな」
那須川は今年中の世界タイトル挑戦を見据え、WBOバンタム級王者・武居由樹との「元K-1対決」を頭に描いている。それまで世間が納得する圧倒的な勝利を見せつけることができるか。
(所ひで/ユーチューブライター)