MBSのアナウンサーを経て、フリーアナとして活躍中の吉竹史。現在、出演中の「テリー伊藤 昭和モーレツ天国」(TBSラジオ)は天才テリーのたっての希望で共演が決まったという。「俺よりも度胸が据わっている」と評価する彼女の「これまで」と「これから」を深掘り!
テリー 吉竹ちゃんとは今、TBSラジオで「昭和モーレツ天国」という番組を一緒にやっているよね。
吉竹 もう1年半ぐらいになりますね。
テリー 最初は「深層NEWS」(BS日テレ)という番組で一緒になってね。ニュース番組だから堅い話題も多かったんだけど、俺なんかより全然度胸が据わってるし、素敵だなと思って、ラジオが始まる時に「吉竹ちゃんがいい」ってスタッフに言ったんだよ。
吉竹 ありがとうございます。
テリー もうフリーアナウンサーになって?
吉竹 MBS(毎日放送)を退社したのが2014年ですから、もう12年目ですね。
テリー もともとアナウンサーを目指してたの?
吉竹 実はまったくなるつもりはなくて。美大に行っていたので、どちらかと言えば制作に行きたかったし、なんなら美術に行きたかったです。
テリー 裏方志望だったんだ。
吉竹 でも、教育実習で行った母校の高校の恩師が、「吉竹さんは話がおもしろいし、聞くのもうまいから、アナウンサーに向いてると思う」って言ってくださったんですよ。それで調べてみたら、テレビ局の就職試験ってアナウンサーが最初で、その後に「制作」「美術」みたいな感じで3回行われるんですね。
テリー そうなんだ。
吉竹 ということは、最初のアナウンサー試験で顔を覚えてもらえば、同じ人事部の人が3回試験をすることになるので、その後の制作や美術の試験に有利かなと思って、アナウンサーの試験を受けるためのセミナーに参加したんです。
テリー セミナーって何?
吉竹 普通は就職説明会みたいなものだと思うじゃないですか。でも、アナウンサーの場合は、本採用試験前に行われるセミナーから採用試験が始まると言っても過言ではないんです。いい人材は確実にチェックされるし、内定が出る局も多いので。だから、周りはみんなアナウンサーっぽい白いスーツでビシッとキメて来てたんですけど、私だけ全然知らなくて、学校帰りだったので大きな画板と絵の具がたくさんついたツナギで行っちゃったんです。
テリー 周りに「変なヤツがいるぞ」って思われた?
吉竹 そうですね。自分でも「ほんとに場違い!」と思って。それで、その時に受付をされていた女性アナウンサーの方に「こんな服で来ちゃったんですけど、大丈夫でしょうか?」って聞いたら、「それがご自身を表す服装だと思われるんだったら、どうぞ」って言われて、すごく悔しかったんですよ。この瞬間、火がついて「じゃあ、やってやろうじゃん」と思ったのはよく覚えてますね。
テリー そうか。じゃあそこからはみんなと同じような白のスーツにしたの?
吉竹 いえいえ。「みんなが白だったら、私はリクルートの黒のパンツスーツにする」って真っ黒な格好で行ってました。
テリー 腰が据わってるからね(笑)。
吉竹 美大生だったので、人と同じことをするのが、自分のポリシーにすごく反することだったんですよ。だから逆に悪目立ちして、「何であなたは今日はパンツスーツなんですか?」みたいな質問が飛んでくる感じでした。
ゲスト:吉竹史(よしたけ・ふみ)1984年、福岡県生まれ。女子美術大学芸術学部卒業。2007年、毎日放送(MBS)にアナウンサーとして入社。同年10月よりテレビ「よゐこのワケアリ」、ラジオ「桂三枝の茶屋町ホテル」のアシスタントを務め、以降、報道・情報・バラエティー・スポーツ番組で幅広く活躍。2014年、毎日放送を退社。同年、フリーアナウンサーとして「セント・フォース」に所属し、「Jリーグマッチデーハイライト」(スカパー! )や「Oha!4 NEWS LIVE」(日本テレビ系)、「ニュースで英会話」(Eテレ)、「深層NEWS」(BS日テレ)などの番組に出演。現在は「おいしい記憶きかせてください」(BSフジ)、「テリー伊藤 昭和モーレツ天国」(TBSラジオ)に出演中。