テリー 吉竹ちゃんは昭和生まれだけど、昭和を知らない昭和生まれじゃない。
吉竹 そうですね。昭和59年生まれです。
テリー そんな吉竹ちゃんから昭和っていうのは、どう見えてるの?
吉竹 テリーさんとご一緒している番組でモーレツな昭和をピックアップすることが多いじゃないですか。だから、ものすごく昭和っておもしろいと思いますよね。もちろん今もおもしろいんですけど、今だったらちょっと躊躇するようなダイナミックさみたいなものが昭和にはあって。そういう話を聞くと「スゴい」って思ったりしますよね。
テリー 番組の中でした話で一番印象に残ってるのは?
吉竹 何だろう。これ、たぶん使えないと思うんですけど、私が一番笑ったのは、テリーさんが「ヒロポンをみんな普通に薬だと思って飲んでた」っていう。
テリー いや、それ全然使えるよ。週刊誌の広告とかに、「疲労回復にヒロポン」って普通に出てたんだから。
吉竹 ウソでしょう。今じゃ考えられないですよね。
テリー 考えられないよ。
吉竹 週刊誌には、よくわかんない水とか数珠の広告もあったって。
テリー あった。「この数珠を着けると女にモテる」とかさ。あと、「風呂場が覗ける潜望鏡」とかも売ってたよね。
吉竹 そうみたいですね。服が透けて見えるメガネとか(笑)。
テリー 平成でもあったんじゃない? 風呂に1万円札がいっぱい入っててさ、そこに金のネックレスを着けた男と美女が混浴してるみたいな広告、アサ芸でも見た気がするんだけど。
編集部 ありました。一番最後のページに。
テリー ああいうのって、よく雑誌の考査に引っかからないよね。
吉竹 おもしろいですよね。
テリー だって、あき竹城さんのデビューって、胸出してたからね。テレビ東京の「独占! 男の時間」か何かで。
吉竹 そうなんですか?
テリー ドラマの「時間ですよ」も銭湯のシーンはいつも胸出てたしさ。今、そういうのないもんね。
吉竹 「今になって冷静に考えるとおかしいよね」っていう目線でしゃべってるから、おもしろい番組ですよね。
テリー そうですね。読者の皆さんにもぜひ聴いていただきたいということで。
吉竹 はい。
テリー これからの吉竹ちゃんはどういうふうな人生を歩んでいくの?
吉竹 40歳になったんですよ。30代をフリーとして楽しませてもらったので、40代は、30代とは違う楽しみ方ができたらいいなと思いますね。「それが何?」って聞かれたら、まだわからないんですけど。でも最近、実はアナウンサーの仕事がおもしろくなってきたんですよ。
テリー へぇ、いいじゃない。
吉竹 20代や30代とは違う、職人っぽいおもしろさみたいなのを感じ始めていて。その時にちゃんと使ってもらえる、相手が喜んでもらえる仕事をしようっていう心持ちになってきてるんですよ。
テリー 相手に喜んでもらうっていうのは、すごく大事なことだよね。
吉竹 求められてるものを仕事としてちゃんと提供できるっておもしろいことじゃないですか。20代とか30代の時はあんまりそういうことを考えずにきてしまったので、40代は楽しめるといいなと思います。
テリーからひと言
昭和を語る番組で俺みたいな年齢のヤツがしゃべるとノスタルジーになっちゃうから、吉竹ちゃんの目線はいつも楽しいし、助かってます。40代を楽しんでね。
ゲスト:吉竹史(よしたけ・ふみ)1984年、福岡県生まれ。女子美術大学芸術学部卒業。2007年、毎日放送(MBS)にアナウンサーとして入社。同年10月よりテレビ「よゐこのワケアリ」、ラジオ「桂三枝の茶屋町ホテル」のアシスタントを務め、以降、報道・情報・バラエティー・スポーツ番組で幅広く活躍。2014年、毎日放送を退社。同年、フリーアナウンサーとして「セント・フォース」に所属し、「Jリーグマッチデーハイライト」(スカパー! )や「Oha!4 NEWS LIVE」(日本テレビ系)、「ニュースで英会話」(Eテレ)、「深層NEWS」(BS日テレ)などの番組に出演。現在は「おいしい記憶きかせてください」(BSフジ)、「テリー伊藤 昭和モーレツ天国」(TBSラジオ)に出演中。