昨年の中島健人の脱退に伴い、佐藤勝利、菊池風磨、松島聡という3人体制となったtimelesz(旧Sexy Zone)だが、2月にメンバー追加オーディションを実施し、8人体制で再出発した。だが、その船出は決して順調とは言えない。
Sexy Zone時代、グループの絶対的センターは中島だった。その「セクシーサンキュー」などのキャッチフレーズと王子様キャラは、Sexy Zoneのブランドそのものだったと言っていい。デビュー当初から長年にわたり、グループの顔としてメディア露出が多く、ソロでの活動も順調だった。
一方、菊池は「2番手」のポジションだった。中島とは対照的に、やんちゃで親しみやすいキャラクターを確立。バラエティー番組や、ジャニーズJr.時代からの交友関係を生かした立ち回りで存在感を示してきたが、グループ内の主導権はあくまで中島が握っていた。
だが中島不在により、グループ内の立ち位置は大きく変化。バラエティー番組やドラマでの活動が目立つ菊池が、timeleszのメインとしてフィーチャーされるようになった。
そんな中、新加入した原嘉孝の選考理由について、菊池が繰り返し、
「言うまでもなくビジュアルです。めちゃくちゃカッコイイです。いちばんカッコイイ」
そう言ったことがかえってイジッていると、批判を浴びてしまう。
新体制では初となるアリーナツアー開催が決定したが、寺西拓人と原は一部公演の不参加が併せて発表された。新体制になったばかりの今こそ、一体感を示すべきタイミングであるにもかかわらず、メンバーが揃わない公演を打つのは得策なのか。
今後の活動が、その答えを示すことになるだろう。
(魚住新司)