デビュー3年目の98年に日本アカデミー賞新人賞を獲るなどしてブレイクした木村佳乃は、芸の幅を広げたかった事務所の意向からか、同年にシングル「イルカの夏」でCDデビューを果たす。
「下積み時代ではなく、女優として売れてからの歌手活動とあって、本人出演のCMのタイアップ曲に使われるなどしたが、同路線の松たか子のようにはいかず、オリコン上位にランクインすることはありませんでした」(音楽ライター)
その後もめげることなくシングル新曲を発表し、01年に持ち歌の約半分を突っ込んだベストアルバムを出したところで、歌手業終了の運びと相成った。
「正統派の野太い系の声。『イルカの夏』を聴いたときにはあまりの音痴ぶりにひっくり返りましたよ。しかも、あの実績で『ベストアルバム』を出したときには勇気あるなあって思ったのを覚えています」(音楽関係者)
シングルは6枚、アルバムは3枚‥‥誰か止めてやる人はいなかったのだろうか。