4大大会といえば、最近は錦織圭が活躍するテニスのグランドスラムにお株を奪われているが、世界的な認知度と注目度でいえば「4大メジャー」は今も昔もやはり男子ゴルフというのが定説だ。
中でも伝統と格式の全英オープンや、勝者へ贈られるグリーンジャケットも有名なマスターズが人気大会だが、現地時間18日に開幕した4大メジャーの1つ、全米オープンが例年以上に注目を浴びているのだ。
その注目理由は、選手ではなくコース。ワシントン州のチェンバーズベイGCで行われているわけだが、コースの全体写真を見れば一目瞭然、思わず「ここは何の競技場?」と目を疑うこと間違いない。
「4大メジャーの難コースといえば、深すぎる自然そのもののラフ、巻き返し不可能なバンカー、分単位で変わる天候などでプレイヤーを苦しめる全英オープンの専売特許ですが、今回のコースはそれにさらに人為的な設計要素が加わっているかのような恐ろしいコース。遠目から見たらまるでフィールドアスレチック、私なんかは『たけし城みたいだな』と思わずつぶやいてしまいましたよ(笑)」(スポーツ紙記者)
砂利の採取場跡地に作られたコースの特性を意識したのか、ありとあらゆる場所にバンカーが待ち構え、フェアウェイも平坦な場所がほとんどないほど。ボールを止めたくても止まらない、止まらないどころか果てしなく意図せぬ方向へ転がっていってしまう光景が頻発しそうなのだ。
「その上、グリーンも難易度を上げるために相当固くしているそうです。正直、誰がこのコースで勝てるか想像もできません。ある選手は練習ラウンドで『クレイジーだ』と顔面蒼白でした。少なくともパワーと勇気は通用しないでしょう。超一流プロでも一度スコアを崩したら一気に転げ落ちそうな、まるで漫画のような難コース。本当に『プロゴルファー猿』ぐらいしか勝てないかもしれません」(前出・スポーツ紙記者)
近年は人気低迷がささやかれるゴルフ界。松山英樹をはじめ日本人プレイヤーの結果も気になるが、それ以上に注目される今回の絶句コースというわけだ。しかし、このプレイヤーいじめ、果たして人気回復への効果はいかに?