6月20日公開の映画「愛を積むひと」で主演を務めている佐藤浩市が2日、インタビューで「父、三國連太郎の芝居を真似た」と話し、話題になった。映画関係者が語る。
「今作は朝原雄三監督をはじめ、三國さんが長年出演した『釣りバカ日誌』シリーズのスタッフが多いのですが、佐藤さんが玄関前で転ぶシーンを見て、皆、『お父さんにそっくりだ!』と驚いたそうです。これに対し佐藤さんは、『スタッフの皆さんには分かるだろうと思って、三國風にコケてみました』と話したんです。三國さんが他の女性の元へ行き、小学生の頃に母親と離婚したため、二人の間には確執があると伝えられてきました。いつも『父』とは言わず、『三國』と呼ぶ佐藤さんですが、俳優としての三國さんのことは尊敬しているんです」
そんな佐藤は、三國が亡くなる前にはかなり良好な関係を築いていたという。三國に詳しい芸能関係者が語る。
「佐藤さんは独身時代から時々、三國さんの家に行ってましたよ。それが、結婚して子供ができてからは、三國さん夫婦が佐藤さん宅を訪れるようになりました。その際、全員で記念撮影もしています。三國さんは息子が役者として大きくなっていくのを凄く楽しみにしていましたし、自分が1965年に出演した東映映画『飢餓海峡』を、いつか一緒に演じたいと言っていました。本人には伝えてなかったはずですが、昨年4月に東映撮影所で行われた一周忌では、佐藤さんのセレクトで出席者に『飢餓海峡』のDVDが配られたんです。そして、『父の出演した中で一番好きで、いつか演じたい作品』と言っていました」
一周忌の際、「私も同じ俳優として、三國の後を追っていきます」と語っていた佐藤。父の想いは伝わっていたようだ。