「夏」をイメージする男性有名人のアンケートが行われ、TUBEの前田亘輝がトップに輝いた。明治安田生命が20~59歳の男女を対象に実施。前田は全体の39.4%を占める割合でぶっちぎりのトップだった。2位のサザンオールスターズ・桑田佳祐が28.1%。今年度上半期CM起用社数ランキング1位になるなど、うっとうしいほどの熱さと暑さがつきまとう男、松岡修造が3位に入った。ただし、あの松岡でさえも3.4%しかなく、前田は圧倒的な強さをみせたのである。夏の歌キングとしてその名を轟かせている前田だけに、なるほど納得の理由が並んだ。
「やはり歌から夏を連想した人が大多数。夏の曲を歌っている印象が強い、夏になるといろんな所で曲が流れている、夏の歌のイメージが強い、海が似合う、色黒で日焼けしているイメージから、という意見が大半だった。昨年、一昨年と桑田が“連覇”。今年、初めて念願の1位をもぎ取りました。万年2位より1位のほうがいいに決まっている。ましてやあの桑田に勝ったとなれば、気分は最高。今年デビュー30周年という節目の年でもあることから、上機嫌のようです」(音楽ライター)
TUBEのデビュー曲「ベストセラーサマー」は30万枚のヒット。3曲目の「シーズン・イン・ザ・サン」が大ヒットし、「夏イコールTUBE」を決定づけた。だが前田は夏バンドのイメージを毛嫌いして猛反発した。
「いい曲だから売れるのではなく、夏だから売れるスイカや花火といっしょくたにされ、夏の風物詩的な雑な扱いをされたのに我慢がならなかった。世間は夏イコールTUBEと考えるが、本人たちにその気はない。夏よりもっと売れてやろう、冬こそTUBE、として一大キャンペーンもやった。だが、回数も多く、入りも抜群にいい夏に比べて冬のライブ回数は増えず、お客のノリもイマイチで、クサった時期も経験しました」(芸能ライター)
冬の雪山でのスキーやスノボが大好きな前田。プライベートで滑りに行ったはいいが、毎回、暗たんたる気持ちで帰宅することになった。
「有名人だから、あちこちでチヤホヤされますが、夏の歓待と違って冬は疎外感を感じるのだといいます。“夏でもないのに、海でもないのに、なんでここにいるんだ”的な視線にさいなまれる。前田に気付いたスキー場がサービスで曲をかけてくれるのだが、これが決まって夏の曲。雪山に夏だのサマーだの違和感ありありの歌詞がこだまし、何ともいたたまれない気分になるんです。カッコよくスベって見せても、冬はやることないからねえ、みたいなイタイ視線を感じてしまうんだとか」(女性誌記者)
それでも年を取るうち、前田も達観。今では冬に夏の国に出かけて、夏の曲作りに専念しているという。
(塩勢知央)