今年の4月、ヤクルトが、西日本エリアを中心に、県別の「腸年齢ランキング」を算出した結果、なんとワースト3までを九州の県が占めるという驚きの結果が出た。
調査方法は、20~40代の男女のうち九州/中国・四国/東京在住者それぞれ360名ずつ、計1080名にインターネットを通じて調査。国立研究開発法人・理化学研究所の辨野義己先生監修のもと、食生活の趣向や喫煙・運動などの生活習慣、さらには排便の様子(色、臭い、頻度)など、計23項目について回答を求め、その結果によっておおまかな「腸年齢」を測るというものだ。
その結果、およそ7割の人が「腸年齢が実年齢より高い」という結果に。また、すでに「腸の老化が進行」している人も18.7%と少なくない人数がおり、「腸はもはや老人」という人は、4.2%もいることがわかった。
そんななか、今回の調査で最も注目を集めたのが「腸年齢ランキング」ワースト3に、長崎(36.4%)、鹿児島(30.3%)、宮崎(29.4%)の、九州3県がランクインした点だ。
その背景には「揚げ物など油っこい食べ物を好む」という項目に、長崎県では平均よりも15%以上高い45.5%の人が該当すると回答したり、「飲酒の頻度」「腸の健康への意識」に関する項目では、宮崎県の飲酒頻度の高さ/腸や健康への意識の低さが明らかになるなど、他県にくらべて暴飲暴食の傾向が強く、健康意識の低い県民性が少なからず影響していることが浮き彫りとなった。
一方で、腸年齢が実年齢より若い「腸年齢ベスト3」は、1位が島根県、続いて山口県、熊本県という結果に。山口県と熊本県に至っては、「見た目が若いと言われる」という設問にも該当者が多く、上位にランクインしているのが興味深い。
では、いったい「腸年齢ベスト3」と「腸年齢ワースト3」との間には、どのような生活・食習慣の差があるのだろうか。そこで改めて調査結果を見てみると、ある決定的な違いがあることに気がついた。
それは、腸年齢が若い人ほど、日々行っている「腸ケア」として「乳酸菌飲料やヨーグルトを摂っている」と回答している点だ。
実際、ヤクルトといった乳酸菌飲料を毎日飲んでいる理由で多いのは、「味がおいしいから、好きだから」(42%)に次いで「腸内環境を整えるため」(39.6%)という人が多く、健康意識の高い人ほど、こうした腸ケアを習慣化していることがわかる。
いまや腸は「第二の脳」といわれるほど、気分や感情、免疫系、さらには長期的な健康に関する化学的作用にも影響を与えていると認識され、腸内環境を整える「腸トレ」などという言葉も生まれるほど、昨今注目を集めている器官だ。
働き盛りのお父さんも頭皮の年齢ばかり気にせず、これからは腸年齢に気をつけて、カラダの内側から若さを取り戻してもらいたい。