8月27日、大阪市長の橋下徹・維新の党最高顧問は、大阪府知事の松井一郎顧問とともに離党することを表明した。山形市長選で柿沢未途幹事長が、民主党などが推す立候補予定者を応援したことを巡って、松井氏が辞任を要求したことに対し柿沢氏が拒否。これに抗議する形での離党だ。松井知事は、当面11月22日の大阪知事、市長のダブル選挙に専念することを明言した。
降って沸いたようなこの分裂騒動だが、すべては「計画通り」だったと見る向きもある。
「もともと、大阪維新の会と維新の党は一枚岩ではありませんでしたからね。分裂のきっかけを探していたところに柿沢氏の話が舞い込んできた、というのが本当のところではないでしょうか」(政治部記者)
さらにその先には、もっと大きなビジョンが見え隠れするというのは、関西のテレビ局報道関係者だ。
「今回の騒動の反応を見て、場合によっては橋下氏が政界引退を撤回するのではないでしょうか。8月19日に橋下氏の提唱で近畿の維新を統合した政治団体『関西維新の会』を立ち上げたばかり。代表こそ松井氏ですが、橋下氏が市長の任期満了で引退して放り投げるとは思えません。さすがに引退表明しておきながら市長選に出馬することはないでしょうが、こちらの政治関係の記者の間では、来年の参院選で国政に打って出るのでは、という話も挙がっています」
かつて「2万%ない」を翻した橋下氏の今後の動向に注目だ。