放映中は賛否ありながら、最終的には視聴率も盛り返しおおむね高評価で終了したのが、ドラマ版「デスノート」。初回に記録した視聴率16.9%が一時は半減したものの2ケタまでに戻したことで、主人公の夜神月(ライト)役を怪演した窪田正孝の評価もうなぎ上りとなった。
その余勢をかってか否か、再び来年公開で映画化されることも大きく報道された。ストーリーもドラマの続編ではなく新たなものになるということで、原作ファンやドラマファンのみならず期待が集まっているという。ところが、再劇場版のキャスティングにファンから叫びに似た悲鳴が上がっているというのだ。
「ストーリーが続編でないならキャスティングが一新されても当然といえば当然ですが、窪田が演じたライト役に東出昌大が抜擢されたということで一斉バッシングが起こっています」(エンタメ誌編集者)
人気女優である杏との挙式も話題となり、ハリウッド俳優・渡辺謙の義理の息子にもなってしまった東出の置かれた状況は、まさに誰もがうらやむ状況。ところが、映画やドラマを熱心に見るユーザーたちには「日本でいちばん下手クソな俳優」としての評価が確立してしまっているから大変だ。
「頼むから東出だけはやめて!」「手遅れにならないうちに再考すべき」「今年の映画ニュースで最大級のガッカリ」など、東出以外なら誰でもいいという意見もあるほど、期待する声は皆無といっていいほど散々だ。
「ドラマ版で山崎賢人が演じたL役は、『紙の月』などで映画専門誌などの助演男優賞を総なめにした池松壮亮にバトンタッチのようですが、こちらに関しては演技力大幅アップと期待が高まっています。ところが主人公のライトがドラマでの怪演がみごとだった窪田から東出では、まるでプロから素人へのシフトチェンジといってもいい。このライトとLの演技バランスが悪くなることは必至で、熱烈なデスノートファンに同情せざるをえませんね」(前出・エンタメ誌編集者)
06年公開の「デスノート」は興収70億円を記録する特大ヒットとなり社会現象にもなったが、くしくも10年後に公開となる今回のリブート版も2016年の目玉の一つとして大プッシュされる可能性が高い。このファン無視のキャスティングが、つまずきの一歩めとならなければよいのだが‥‥。
(藤田まさし)