今年、“何も着ていないように見えるポーズ”で大ブレイクしたお笑い芸人といえば、とにかく明るい安村だが、早くも一発屋になるかどうかで注目が集まっている。
10日に「ユーキャン新語・流行語大賞」ノミネート50語が発表されたが、当然その中には安村のギャグ「安心してください、穿いてますよ」がノミネート。これに対し、安村は所属事務所を通じて「安心してください、取りますよ」とコメントし、大賞獲得への意欲を見せた。
しかし、芸人のギャグが流行語大賞やトップテン賞に選出されると一発屋になってしまうジンクスがあるのはご存じだろう。過去にテツandトモ、波田陽区、レイザーラモンHG、エド・はるみ、スギちゃんが流行語大賞・トップテン賞を受賞。地道な営業で活躍している面々は多いものの、いずれの芸人も翌年のメディア出演は極端に減少した。昨年の日本エレキテル連合もその例に当てはまる。
ということで、安村にもあっさり黄色信号が灯ったわけだが、安村には生き残る術が残されていると芸能誌ライターが話す。
「脱ぎ芸で流行語の賞を獲得してる芸人といえば、小島よしお。しかし、彼は消えてませんよね。他の一発屋芸人と違い、現在もメディアでの活躍が多く見られます。大きな理由として、脱ぎ芸だけに固執していないことがあげられる。そこに頼っていた芸人が“服を着る”と受けるイメージが大きく変わりますし、それ以外の要素で勝負するという強い意志を感じることができるからです。ですから彼もタイミングを見て“とにかく服を着る安村”の機会を作ることは大事でしょう」
つまり、脱ぎ芸の回数を抑えることが意外にも大きな要素になってくるというわけだ。さらに芸能誌ライターが続ける。
「小島は頭脳を武器に、数々のクイズ番組に出演するインテリ芸人の地位を確立しました。さらにお笑いのターゲットを子どもに絞り、真似しやすいギャグで営業や幼稚園でライブを行うなど、親御さんたちからも圧倒的な支持を得ている。月に営業オファーが50本も来るそうです。安村の場合は上品ではないのでそこまで保護者ウケするとは思えませんが、最近ではユーチューブで海外版ポーズを配信しています。視覚でお笑いを伝えるぶん、外国人にはウケる可能性があり、海外をターゲットにしていくのもありだと思いますね」
一方で、「苦労人ならではの自虐トークが結構好き」など、安村の自虐トークを評価する声も見受けられることから、その引き出しも少なくはなさそうだ。来年のメディア出演は控えめになると予想されるが、持ち前のハングリー精神で“とにかく消えない安村”を目指してほしいものだ。
(権田力也)