新潟市内で妻夫木聡と小栗旬が参加したロケ撮影が、野次馬が殺到したことで中止寸前になったと話題になっている。報道によると、二人を目当てに女子高生や中年の女性がなだれ込み、スタッフの制止も聞かないなど大混乱に。制作側からはロケ中止の声も出たのだという。
こんな話題を聞くと、最近のファンはマナーが悪いと思ってしまいがちなもの。だが、テレビ誌のライターは、トラブルの原因は別のところにあるはずだと指摘する。
「騒動の原因がファン側にあるというのはお門違いで、制作サイドがちゃんと現場を仕切れていないことが原因でしょう。女性ファンが数多く集まったそうですし、日中の繁華街でロケをした可能性も考えられます。そういったロケでは大量のスタッフやガードマンを動員し、万全の態勢で撮影に臨むもの。そんな配慮が足りなかったんじゃないでしょうか」
新潟市は人口80万人で、本州の日本海側では最大の都市だ。繁華街の賑わいも華やかで、9月に開催された“にいがた総おどり”には3日間で約30万人が参加したほど。そんな大都市でロケをする場合には、渋谷や新宿でのロケと同様の警備体制が求められるはずである。テレビ誌ライターが続ける。
「自分の街に有名人が来れば、一目見たくなるのが人情というもの。その際のトラブルを防ぐ対策は制作側の大事な仕事の一つであり、もし演者に被害が及ぶようであれば、それは制作側の責任です。このロケのスタッフが妻夫木や小栗に対し、『ファンのマナーが悪いので危険』と伝えていたのであれば、責任転嫁もはなはだしいですね」
もちろん、ロケ現場を見かけても過剰に騒がないとか、規制線を勝手に突破しないといった常識はファン側にも求められる。だが、撮影ならではの緊張感が充満していれば、人は自然とそれに従うもの。今回のロケにはそんな緊張感が欠けていたのではないだろうか。
(白根麻子)