新春の1月2日、とんねるずが有名アスリートたちとスポーツで競い合う、正月恒例のバラエティ特番「夢対決!2016 とんねるずのスポーツ王は俺だ!5時間スペシャル」(テレビ朝日系)が放送されたわけだが、対決種目の1つであるテニスで、錦織圭と彼のコーチであるマイケル・チャンがとんねるずの対戦相手として参戦した。
しかし、石橋貴明が「(とんねるず)2人でやるのは時間のムダ」と言い放ち、即座に自チームの助っ人として、14年の全米オープンの覇者マリン・チリッチと、01年ウィンブルドン覇者で現在はチリッチのコーチを務めるゴラン・イワニセビッチを呼び、4対2の変則ダブルスマッチへと変更。試合が始まると、錦織らゲストたちはとんねるずの技量に合わせてみごとに試合メイク、その場を盛り上げた。
ところが終盤になると、プロたちの高速ラリーはもちろんのこと、錦織はバギーホイップショット、チリッチは205キロのサーブを炸裂させるなど、もはや遊びを通り越し、とんねるずは完全に置いてきぼり状態に。それはそれで世界レベルのテニスで視聴者をクギ付けにしたわけだが、そうなってくると番組の都合上、ときどきしゃしゃり出てくる、とんねるずのイージーミスの連発が視聴者のイライラを募らせてしまったようだ。
「とんねるずなしのダブルスに変えてほしい」「お前ら2人がムダ」「うわーっ、とんねるず邪魔くせえ」など、ネットの書き込みも苛立ち状態に。とくに終盤の高速ラリー中のボールに手を出し、ミスをした石橋には「超シラけた」「全然笑えない」「ラケットの握り方が違うんですけど」と、まさに怒り心頭。番組のホストがすっかり“お呼びでない”存在に。試合後に感想を求められたイワニセビッチが「とんねるずはテニスやめたほうがいい」とジョークを飛ばすと、これに対しては喝采の嵐となってしまったのだ。
バラエティ好きが笑えず、スポーツファンも欲求不満では、企画は完全に失敗。五十路も半ばにさしかかったとんねるずの2人に頼らず、スポーツバラエティ特番も新たに練り直すときがきたのかもしれない。
(権田力也)