4月の番組改編で、平日午前4時から午後7時まで15時間連続で生放送を実施することが判明したフジテレビ。長きにわたる視聴率不振から脱せない同局では、亀山千広社長が定例会見で「ブランドイメージをゼロから変えていく覚悟が必要」と語り、既存体制からの脱却を推進している。動画配信サービスの米国ネットフリックス社と提携を行うなど、抜本的な改革も進めてきた。
今回、関係者間でも驚きが広がっている同局の「平日15時間連続生放送化」だが、これを「フジの末期的症状」だとするシビアな意見も聞こえてきた。
「一見、フジテレビ復活への有効策に思えるかもしれませんが『破滅へのカウントダウン』が始まったとしか思えません」
こう前置きしてからその理由を語るのは、ベテランの芸能ライターである。
「本来、やるべきは『作りこまれた面白いコンテンツ』を増やすこと。視聴者に『フジテレビのノリ』が絶望的に受け入れられていない現状で生放送を増やすのは、逆効果でしかありません。生だと番組を編集する必要がなく、経費も削減できて一石二鳥という考えでしょうが、視聴者からそっぽを向かれている理由をまったく分かっていないことが明らかですね」
不振脱出への光が見えてこないフジテレビ。果たして「平日15時間連続生放送化」は吉と出るか凶と出るか──。
(白川健一)