綾瀬はるか、三浦春馬出演のドラマ「わたしを離さないで」(TBS系)。臓器提供のために育てられる子供たちを描いたこの作品。初回の視聴率は6.2%とゴールデン枠の民放ドラマでは今期最下位のスタートだった。わかりにくい展開や、暗い雰囲気を感じさせる内容にネットでの不評も散見したが、ドラマも中盤に入り、ここに来て少しずつ視聴率をアップさせている。
「第1回、第2回と低い視聴率となり、このまま落ちていくのかと予測していたのですが、第3回は7.7%にアップして第4回も7%台をキープしています。普通のドラマとは違う“怖いもの見たさ”がその根底にあると言われています」(テレビ誌記者)
実際、ネット上には「暗くて展開がわからないので好きじゃない。次のCMになったら替えようと思ったのについ観てしまった」「たまたま観た友達からストーリーを聞いて、そんな気持ち悪いドラマ絶対に観ないと言ってたのに、なんだか気になって」という声もある。おもしろいから、楽しいからではなく、怖いもの見たさでつい‥‥という視聴者が視聴率の底上げをしてくれているようなのだ。
「ドラマの原作は日系イギリス人のカズオ・イシグロの小説です。世界的に権威あるブッカー賞の最終候補作にもなったほどで、イギリスでは映画化もされています。一般ウケするかは別としてもしっかりと書かれた本がベースになっているのです。さらに『世界の中心で、愛を叫ぶ』や『JIN‐仁‐』(ともにTBS系)を手がけた森下佳子の脚本ですから、引き込まれる展開はまさに制作側の技の賜物でしょう。今後、じわじわと視聴率を伸ばしていくことになると思いますよ」(前出・テレビ誌記者)
最悪のスタートを切ったサスペンスドラマの逆襲が始まる?
(大門はな)