メンバーの卒業と新加入を常に行っているモーニング娘。だが、近年の名場面といえば13年5月の田中れいなと、14年11月の道重さゆみの6期コンビ。まず田中だが、アイドル評論家の織田祐二氏が語る。
「田中の初ソロ曲で名曲の評価も高い『キラキラ冬のシャイニーG』を歌っている時、舞台裏で道重が涙を浮かべながら田中を見つめるシーンがグッときましたね」
2人だけのトークも出色で、田中は道重にこんな言葉を披露。
「一番初めはさゆのこと、あんまり好きじゃなかった。性格が違う2人やったけど、辛い時はさゆが一緒におったけん、乗り越えられたっちゃねって思う」
そして翌年の道重は、ファンに対してステージ上で感謝。
「さゆみのファンの人たちがほかの誰でもない、みんなでよかった。変な人たち、サンキュー!」
実はこの日、道重は脚が痙攣して動きに精彩を欠いた。次期リーダーとなる譜久村聖とのデュエット曲では、動けない道重のもとへ譜久村が走り寄る。
「ファンの間で『フクムラダッシュ』と命名され、語り継がれる伝説になりました」(前出・織田氏)
彼女たちのラストメッセージは、ファンの胸の中に刻み込まれたはずだ。