世にあふれる「卒業」という言葉には、いろんなニュアンスがある。グループからの脱退や、純然たる学校の卒業だけでなく「それぞれの解釈」に使える用語である。
例えば、昨年の11月に「紅白卒業宣言」をした「ももいろクローバーZ」には賛否両論が相次いだ。紅白落選が発表された日に公式サイトで「ももクロは紅白歌合戦を卒業します」では、負け惜しみととられても仕方ない。
ファンからは「いつか紅白で共演という早見あかりとの約束はどうなる?」「前年にインフルエンザで断念した有安杏果のリベンジは?」といった批判が殺到した。ただし、タダでは転ばないのがももクロだ。
「その代わりに初めてのカウントダウンイベントを開催しました。これも新たな戦略だと思います」(美少女研究家・高倉文紀氏)
では、近年のアイドル史で、騒然とさせた卒業宣言をさらに追っかけてみよう。00年代にグラビアで活躍した仲根かすみには、ファンも驚嘆した。
「05年12月9日、写真集『雫』の発売イベントで、『グラビアは大好きなのでまだまだやりたかったけど、12月いっぱいで卒業します』と宣言。ところが、その翌々日の12月11日にソフトバンクの和田毅との結婚を発表しましたから」(アイドル評論家・織田祐二氏)
写真集を手にしたファンの心境はいかに‥‥。