社会

新聞・テレビが報じない「“熊本地震”被災地のウラ側」切実現場(3)夜のお店は営業を続けているものの…

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 部屋中に走る亀裂を指さしながら「次に大きな地震が来たらもたないかも」と不安げに語るのは、現状を確かめるべく記者が訪れた「P」のMちゃん(28)だ。服の上からでも激しく盛り上がるGカップのバストが目を刺激する。

「水はまったく出ないんだ。これ見てよ」

 10時間ほど蛇口を全開にしているという浴槽には、時折ポツポツと垂れてくる水滴が1センチほどたまっている。断水中の店舗がどうやって営業しているのか。

「でも、この水が手についたローションを取るために貴重なんです」

 お風呂で楽しむことができない代わりに、少しのローションを使ってバリエーションをつけたプレイを模索しているのだ。

「水が出ないので、プレイ前にアルコールティッシュでお互いの乳首と性器を拭いてからフェラして‥‥。最初から最後までベッドで、常に私が責め続けます。体を拭くティッシュの枚数が限られていますので。ただ、プレイするたびに拭くので体中がカサカサに乾燥して痛いんです」

 この日も20人ほどの客が訪れたという。

「20人ほどの女の子のうち、震災後も働いているのは4人だけ。避難所暮らしや、怖くて働けないと出勤できない子たちの生活費を稼がなくちゃいけないんです。お客さんも『こんな時にゴメンね』と言ってくれるんですが、逆にこういう時だからありがたいんです。このお金で自分や友達が生きられる。車中生活の被災者も来てくれています。私は胸を張って『震災時、生きるためにソープで働いてました』と言えます」

 内装の被害が大きかったキャバクラは、4月20日に一部が営業を再開。さるキャバ嬢(23)は嘆く。

「私の家族は昨年、家を新築したばかり。なのに亀裂が入っちゃった。母は祖父母の介護をしているので、父と私の稼ぎで家を建て直さなきゃいけない」

 断水を免れ、震災以降も唯一、休まず営業し続けている熊本市内のスナックのママは言う。

「ボトルが棚から落ちて割れたりしたけど、1人でいるのも怖い。お店を開けばお客さんに会えるからね」

 不安渦巻く地で、被災者たちの心と体を癒やしてくれる夜が、そこにはあった。

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