「(薬物の使用を)やめるためにみずから命を絶つことばかり考えた」。初公判の法廷で人目をはばかることなく懺悔の涙を流した清原和博被告(48)に、意外な「球界復帰プラン」が持ち上がっている。
5月17日、180倍を超えるプレミア傍聴券を当てた40代の女性が、法廷内での清原被告の様子を語る。
「清原さんとは同世代だったので、傍聴しようと。裁判官の質問に背中を丸めて涙声で答える姿は、反省しているように見えました」
約2時間に及ぶ公判で、清原被告は「現役引退後に監督、コーチの依頼がない寂しさ」などから覚醒剤の誘惑に負けたことを明かした。また、弁護人から地元・岸和田市からの嘆願書、勾留中に父親へ宛てた手紙について質問されると、声を詰まらせて嗚咽。さらには2人の息子へと話が及ぶと、
「会いたいっす。ううぅ~、会って謝りたい」
と再び涙を流したのだ。
「法廷では逮捕時に所持していた携帯電話を新しいものに変更し、過去の黒い交際を絶っていると、涙ながらに語っていた。また、判決が執行猶予付きとなっても、定期的に保護司のもとで指導を受ける保護観察を懇願するなど、本気で覚醒剤と縁を切りたい様子でした」(司法担当記者)
即日結審で、検察は懲役2年6カ月を求刑した。
清原被告のシャブ決別の意思に反し、覚醒剤事件の被告の再犯率は年齢とともに高くなり、40代では72%まで上昇するというデータを警察庁は発表している。更生にはしっかりと社会基盤を固めることが求められるのだ。
「逮捕時に所持していた携帯電話は押収されたあと、弁護士ががっちりガードしているだけに、逮捕前にテレビ復帰を後押しした芸能界の後見人とも連絡が取れない。もちろん『覚醒剤はやってない』と出演番組でウソをついた清原に、2度目はないのがテレビ界の常識です」(スポーツ紙デスク)
テレビ復帰が困難となれば、“出家”するしか道がないのでは、という声も出たが、
「確かに支援者からは高野山で更生する案が上がっていますが、一部の僧侶は球界のスーパースターともてはやされた人間には厳しい修行は向かない、入れ墨も問題だ、と受け入れを否定している」(前出・スポーツ紙デスク)
初公判で法廷に立ち、情状証言をした親友・佐々木主浩氏(48)は裁判後に、「どのような更生プログラムをするのかはわからないが、やはり清原のユニホーム姿を見たい」と心情を吐露しているが、
「いくら佐々木氏が支援しても、指導者として復帰する可能性は100%ない。人気知名度は絶大でも、全身に彫った昇り龍が最大のネックとなりますね」(前出・スポーツ紙デスク)
かつて、同じく覚醒剤事件で実刑判決を受けて服役した江夏豊氏(68)は昨年、阪神の臨時コーチとして「現場復帰」したが、実に逮捕から20年以上が経過していた。前途多難な清原被告の今後について、ある球界関係者はこんな仰天プランを明かすのだ。
「もはや八方ふさがりの清原被告ですが、コナミの野球ゲームの解説者として起用するというウルトラC案が残されています」
実際の選手をモチーフににしたコナミの「プロ野球スピリッツ」がそれで、時折イベントを行った際には、12球団それぞれからOBを呼んで、オンラインゲームを見ながらの解説を行うのだという。いわば「バーチャル解説者」だ。球界関係者が続ける。
「篠塚和典氏(58)、駒田徳広氏(53)、西崎幸広氏(52)など、往年の名選手が出演しています。ここに清原被告の名前が連なれば、話題性は十分。西武時代の子分格だった石井貴氏(44)も出たことがあり、彼が仲介者となって実現に動く可能性はある。顔も出ないだけに、出演しやすいのでは」
5月31日にどんな判決が下ろうと、号泣番長の前にはイバラの道が待っていることだけは間違いない。