この関係者は「彼を信頼し、後押しした我々のミスでもある」と、舛添氏を都知事にまで押し上げたことを懺悔するが、事実、都庁職員からは怨嗟の声が噴出している。
「各部署の部長クラスからは『マスコミによけいなことをしゃべらないように』とのお達しがありました。都民などから苦情の電話がひっきりなしにかかってくるし、『とっとと辞めてくれ』と言うしかありません」
口封じも奏功せず、まさに八方塞がりのようだが、舛添氏にはどうしても知事の座にしがみつかねばならない理由があるという。まず、都知事選で支援を受けた自民党からの圧力だ。
「都議会側は18年2月の任期まで舛添氏に務めてもらう予定です。再選挙には莫大なお金がかかるし、推薦した自民党への批判も大きい。政治家として稚拙な行動を取り、混乱を引き起こしたのだから、批判全てを受け止めるサンドバッグの役目を果たしてもらう」(自民党関係者)
何より大きいのは、自身の懐事情だ。
「2度の離婚による慰謝料、現妻との間に2人の子供がいるほか、男女関係にあった女性との間に認知した2人の子供への養育費がかさみ、蓄えはほとんどないようです。にもかかわらず、ナイフや美術品収集といった金のかかる趣味がある。生活水準を下げられないのもネックです」(都庁関係者)
政治家ともなれば、退任後も地元の厚遇を受けるのが普通だが、
「かつて参議院で比例出馬したのは、地元・北九州での支援がまるで見込めなかったから」(地元関係者)
と、人徳もない。舛添氏は自身の著書で、認知症を患い体が不自由だった実母を〈東京から九州に、週末ごとに通う遠距離の介護が7年間続きました〉と親孝行をアピールしていたが、これにも、
「近所の人はほとんど誰も本人を見ていませんよ。そういえば今回の騒動前、舛添さんの同級生が講演をお願いしたところ『いくら出せるの? 300万円くらいでないと受けないよ』と言われたんです。北九州の恥ですよ」(地元住民)
07年、麻生太郎氏に対し「バカと一緒にやりたくない」と発言した舛添氏。銭ゲバ&金欠が原因で、それが今、ブーメランのように返ってきそう‥‥。