「びっくりしました。4DXのシアターでは、石原さとみが初めてスクリーンに現れた時に、フレグランスの香りがしたんですよ」
さる映画ライターが興奮を隠さずに言う。石原が出演している柔軟剤のCMを再現するかのような演出に、ファンの間では「匂いを嗅ぎに行こう」の声まで上がっているのだとか。実際には劇場側は演出を認めておらず、それでも報告レポートが後を絶たないことから、新種の都市伝説になっているようだ。
日本では12年ぶりとなるゴジラ映画の新作「シン・ゴジラ」は、リピーターが続出するほど絶大な評価を得ている。公開から2週間強で動員は200万人を超え、興行収入も33億円突破と異例のハイペースである。庵野秀明総監督だけでなく、主演の長谷川博己を中心にキャストの評判も上々だ。ただし、フレグランスな石原さとみを除いては‥‥。
「日系3世のカヨコ・アン・パターソンという米国大統領特使の役で、将来は初の女性大統領を狙っているという勝気な役どころ。庵野総監督らしく、『エヴァンゲリヲン』のアスカ・ラングレーや葛城ミサトを想起させますが、それよりも問題なのは『石原さとみにしか見えない』という点でしょうか」(映画ジャーナリスト)
一部では「日本語にかぶせてくる英語の発音がルー大柴みたい」との声も聞こえるが、やはり、傑作にあって唯一、キャラクターではなく役者自身を観客に見せていることに批判が起こるようだ。
せっかく、ファーストシーンから胸元を強調するサービスカットもあるのに、凄腕の大統領特使の役は荷が重かったようだ。