8月22日、リオデジャネイロ・オリンピック閉会式にて、2020年東京オリンピック・パラリンピックへの「フラッグ・ハンドオーバー・セレモニー」が行われ、日本の演出が大きな話題を呼んだ。
「引継ぎセレモニーの演出は、歌手の椎名林檎やクリエイティブディレクターの佐々木宏、菅野薫、そしてPerfumeなどの振り付けを手がけるMIKIKOらが担当しました。彼女らが手掛けたVTRには、日本の人気キャラクターが続々と登場しただけでなく、安倍晋三首相が『スーパーマリオブラザーズ』のマリオ姿で登場するなどユーモアのある演出を盛り込み、国内外から称賛の声が飛び交いました」(スポーツ誌記者)
特に安倍首相がマリオの格好で登場するというサプライズ演出に対して、海外メディアは「日本の首相は史上最高の登場を遂げた」「日本の首相がマリオになって登場した時、東京でのオリンピックは最高のものになることがわかった」など、絶賛するコメントで溢れた。
そんな今回の成功を受け、国内では引継ぎセレモニーと同じ演出チームで、東京五輪の開・閉会式を行ってほしいという声が高まっているが、記者によるとその可能性は低いという。
「過去の例からみて、引継ぎセレモニーの演出家がそのまま開会式を担当するということはまずありません。さらに開会式の演出には近年、ロンドン五輪のダニー・ボイルや、リオ五輪のフェルナンド・メイレレスなど、海外で結果を残している演出家が起用されているため、東京五輪でも椎名林檎ら以外の知名度のある人間に任せるという流れが、日本オリンピック委員会(JOC)の中にあるようです。また演出家とは別に、JOCが『開会式で歌ってほしい歌手』に関するアンケートを国民に実施しましたが、上位にランクインしたのは嵐やEXILEでした。おそらくこの結果を参考にし、新たな演出家と組んだ人気歌手が、開会式に参加する可能性があるでしょう」(前出・スポーツ誌記者)
来年中には総合演出家が発表されると一部専門家から言われている東京オリンピック。もしも新たな演出家をJOCが起用した場合、再び世界から称賛を浴びることができるだろうか。
(森嶋時生)