悲しすぎる卒業アルバム‥‥こんなネガティブなヒット曲集があるだろうか。
年内での解散が決まっているSMAPが12月21日にベストアルバム「SMAP 25 YEARS」、同月28日にはDVD「Clip!Smap!コンプリートシングルス」の発売を発表した。
ベストアルバムはSMAPのデビュー25周年を記念したもので、解散騒動前の昨年からリリース構想はあったようだが、彼らの楽曲400曲の中からファン投票で収録する50曲を決定。DVDには全シングル55作の両A面曲を含む63曲が収録され、ライブなどでの秘蔵映像も収められるとのことだ。
もはや解散を待つだけしかない、ストレスが溜まる一方のファンにとっては今回のベスト盤の発売はさぞ朗報となったのかと思いきや、実はまったくそうではないという。
「所属レーベルのビクターエンタテインメントも『現時点でこの作品以降のリリース予定はありません』と発表。この2作がSMAP最後の作品になってしまうことはほぼ確実です。にもかかわらず、SMAPの5人がこのアルバムのために新たなプロモーション活動をする予定もなし。近年ならベスト盤発売にあたって楽曲を録音し直したり、ジャケットやブックレット写真を新たに撮り下ろすなどといったボーナス要素を加えることが当たり前ですが、まるで数十年前に解散したグループのように既存の音源と写真を活用して制作されるそうです。まさに“メンバーがリリースしたくない”作品となる可能性もあり、事務所とメーカーの最後のひと儲けに利用されているだけなのではと、投票に参加したファンも非常に複雑な心境のようです」(エンタメ誌記者)
「25周年記念じゃなくて分裂記念盤。買っても聴くのが悲しくなりそう」「きっと売れるんだろうな。笑うのは事務所だけ」「もう出さなくていいのに」など、悲壮感たっぷりのコメントがファンから書き込まれている。
今回のファン投票に「56枚目の新曲(タイトル未定)」と記入し、投票するという動きも見られているという。なんだか、聞けば聞くほど悲しい話だ。
(本多ヒロシ)