毎回20%を超える米倉涼子の「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)や、右肩上がりを続ける新垣結衣の「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS系)には劣るものの、石原さとみ主演の「地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子」(日本テレビ系)も第5話まで平均視聴率11%台をキープし、秋ドラマの中では“勝ち組”に入っている。
夏に大ヒットした映画「シン・ゴジラ」のカヨコ・アン・パターソン役と同様に、早口でまくし立てる勝気なキャラがすっかり定着した感もある。とはいえ、ガッキーが「とにかくかわいい」の大合唱であることに比べ、賛否両論となってしまうのが石原の演技だ。その代表的な意見がこれである。
「同じホリプロの深田恭子に比べ、セリフ回しは達者ではあるけれど、このところ『自分の演技に酔っている感』が鼻につく。ドラマのテンポ以上に、その意識が視聴者を疲れさせてしまいます」(テレビ誌ライター)
もちろん、演技力の評価には個人差はあるだろうが、こうした声から主演ドラマが激減した“先輩”がいる。アイドルグループ・ribbonの一員から女優に転向した永作博美だ。一時は映画・ドラマともに主演作が目白押しだったが、一部で「これみよがしの芝居がイライラする」と言われ出し、評価が急降下。連ドラでは12年の「ダーティ・ママ!」(日本テレビ系)を最後に、4年も主役の座から遠ざかっている。
今は絶好調の石原も自分の演技の“細かい校閲”を怠れば、売れっ子の座を失いかねないのだ。