古舘伊知郎にとって半年ぶりとなるレギュラー番組にして、自身の名前を冠した「フルタチさん」(フジテレビ系)が11月6日に初回放送を迎え、視聴率8.2%をマークした。2桁には届かなかったこの数字をどう評価すべきなのか。テレビ誌のライターが驚いた表情で語る。
「これはもう大健闘と言っていいでしょう。若者に人気の『日曜もアメトーーク!』(テレビ朝日系)を上回り、この時間帯で絶対王者の『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)に次ぐ民放2位でしたからね。日曜19時台はまさに激戦区で、NHKは子供から高い支持を受ける『ダーウィンが来た!』ですし、テレビ東京も同局でトップ級の人気を誇る『モヤモヤさまぁ~ず2』を投入。その中でフジテレビはこれまで惨敗に次ぐ惨敗でしたから、今回の数字は逆転ホームラン級の価値があります」
長らく低視聴率にあえいでいたフジテレビにとって、起死回生の一発と言えそうな「フルタチさん」。だがこの高視聴率は今後、フジテレビにとって諸刃の剣になる可能性を秘めているというのだ。一体どんな危険をはらんでいるというのか。テレビ誌のライターが続ける。
「高視聴率を維持できれば、主役である古舘の発言力が高まるのは確実。そうなると、現在は企画協力という形で関わっている古舘プロジェクトが番組制作にも絡むようになるかもしれません。これは視聴率と引き換えに、放送枠をまるごと古舘に差し出すようなもの。その場合、番組の内容にすら局側が口出しできない“聖域”と化する可能性もありそうです」
かつての「報道ステーション」(テレビ朝日系)に続き、またもや古舘が自分の城をテレビ局内に打ち立てるのか。そんな劇薬であっても、いまのフジテレビは飲み込まざるを得ないのかもしれない。
(金田麻有)
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