所属事務所によっては衣装代やCD制作費などをアイドル側が負担することもあり、ファンと寝て貢いでもらうことも珍しくないという。
「アイドル業界では、ファンから現金をもらうのはタブー。生々しいのが理由のようですが、結局、ギフト券をもらって換金しているので変わらないですよね。枕営業したファンにおねだりするため、ウェブ通販『Amazon』にある自分の『ほしい物リスト』を公開設定にして、希望の商品をプレゼントしてもらう子もいます」(菜実子)
それでもライブ会場で多額のプレゼントを受け取ると、他のファンから嫉妬されることがあるため、“アルバイト先”に呼んで、仕事終わりの帰り道で渡してもらう。その副業は、ガールズバーの店員だという。
「お酒をいっぱい注文させて、自分の売り上げに貢献させるので一挙両得ですよね。アイドルグループの中には、ファンに内緒で結婚している“人妻”もたくさんいます。旦那さんが働いていれば不安定な経済面をサポートしてくれるので。事務所には伝えていますがファンには非公表。ストーカーみたいなファンに貢がせすぎて、トラブルになり離婚しそうになったりした子もいます。何の説明もなく、『半年間お休みします。絶対に戻ってくるので待っててね』とブログに書いておいて、出産していた猛者もいますね」(前出・菜実子)
10月1日、東京都は最低賃金を25円アップの時給額932円に引き上げた。民間の調査で全国の平均時給は1000円の大台に。しかし、表社会の労働環境が改善されても、底辺グラドルの収入はスズメの涙だ。
「テレビで活躍するアイドルがグラビアDVDに出演したら、1本100万円のギャラは出ますが、私が出演した時は、覚悟の手ブラまでして2万9000円‥‥。アイドルの数は飽和状態なので、少ない仕事を取り合っています。ほとんどのグラドルは写真集の出版は難しく、DVDも厳しくなってきました。特にDVDは1000本売れたらヒットと言われ、500本売れたら次の作品が出せる状況。撮影会だけしか活動実態がないのに、グラドルを名乗る子も増えてきました」(吉沢)
業界全体の仕事が減少する一方で、DVDの露出は過激になり、着衣のイメージビデオの「着エロ」では、オナニーを連想させるシーンなど、AVと紙一重の演出が求められるまでになっている。
「過激な作品でもノーギャラでもいいから出演したいグラドルの子がいて、その目的は『愛人契約』の値段が上がるからです」(前出・吉沢)
出演枚数が多いほどDVDが名刺代わりになって自分の売買価値が上がり、愛人の需要が高まるそうだ。