「新しい紅白」の名の下に、ヒット曲のない和田アキ子、小林幸子、細川たかしなど大御所が出場しないなど、今年の「NHK紅白歌合戦」は大荒れとなった。
その一方で、年内で解散するSMAPのサプライズ出演を最後まで狙ったものの正式に辞退が決定。このままでは、目玉のないまま大晦日の当日を迎えてしまいかねない。そんな焦りから、NHKは思わぬ手を打ってきたという。
「21日に発表された審査員の顔ぶれを見て驚きました。『こち亀』の漫画家・秋本治、オリンピック4連覇を成し遂げた伊調馨、二刀流でプロ野球界を盛り上げた大谷翔平、大河ドラマ『真田丸』で活躍した草刈正雄、朝ドラ『とと姉ちゃん』のヒロイン高畑充希たちの名前と並んで、“ガッキー”こと新垣結衣の名前があったからです。どういった理由で呼ばれたのかと、最初は首をかしげました」(テレビ誌記者)
新垣は来年3月のドラマ「絆~走れ奇跡の子馬~」が控えているとはいえ、紅白審査員は“番宣枠”ではない。しかし、新垣を審査員に起用するには、ある思惑があるという。
「今年後半の大ヒットドラマといえば、TBSの『逃げるは恥だが役に立つ』。そのヒロインが新垣でその相手役を務めたのが紅白に出場する星野源というわけです。最終回で平均視聴率20.8%を記録した『逃げ恥』ファンは、今からエンディングで話題となった“恋ダンス”が見られるのではないか、という期待の声が上がっています」(前出・テレビ誌記者)
紅白には、過去にも審査員がステージに飛び入りで参加するケースもあったというが、NHKを代表する看板番組で他局のヒットドラマの名場面を見て盛り上がるというのも、いかがなものか。
「例年なら『大河ドラマ』や『朝ドラ』に関連する企画を用意するところですが、今年は目玉になる企画が立てられず、白羽の矢が立ったのが『逃げ恥』ではないかと言われています。大御所たちを切ってイメージが悪いうえに、SMAPというサプライズも用意できず、苦肉の策なのでしょうが、“他局のふんどし”で視聴率稼ぎとは、それで視聴者の支持が得られんでしょうか」(前出・テレビ誌記者)
2020年のオリンピックに向けて、「新しい紅白」を掲げたNHKだが、他局のヒットを横取りするのが“新しい”箇所だとでも言うのだろうか。