1月クールの連続ドラマ視聴率戦争が、大混戦中だ。初回平均視聴率14.2%をマークし、暫定1位だった木村拓哉主演の「A LIFE~愛しき人~」(TBS系)は2週目に14.7%と微増し、トップの座をキープ。ところが、1月29日放送の第3回で13.9%とダウンし、代わって2月1日放送の「相棒season15」(テレビ朝日系)が14.6%を記録した。
「『相棒』はシリーズ15作目。しかも中盤の13話目でこの数字を叩きだしたのだから、たいしたものです。前回は 13.3%で、いきなり1.3%もアップしていますからね。関係者も万々歳ですよ。大幅アップの原因は、実に単純。2代目相棒・神戸尊(及川光博)と鑑識・米沢守(六角精児)が登場したことです。及川のドラマ登場は実に5年ぶり。現シリーズでは鑑識係から警察学校の教官に就任したため、まったく出番のなくなった六角は、1年前の事件を扱うため、鑑識係としての登場となりました。どちらのキャラも『相棒』ファンには非常に人気が高かったことから、一気に数字を押し上げる形となったようです」(テレビ誌ライター)
この数字に大喜びしているのが、2月11日公開の「相棒‐劇場版IV‐首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断」を配給する東映だ。映画ライターが言う。
「もともと13、14話は前後編スペシャル。映画の内容に連動するように作られており、ドラマ版に注目が集まれば、映画で続きが観たくなるのが人情です。もちろん及川、六角も出演する。そのうえ、事件に関係する警察組織の大物登場の告知も抜かりなく行われており、期待感を煽っています。これから公開までに映画版のテレビ放送や様々なイベントの開催、サントラ盤やガイドブックの発売と宣伝攻勢をかけ、さらなる観客動員を狙います」
「相棒season15」は初回15.5%でスタート。元日スペシャルは今シリーズ最高視聴率の17.3%をあげた優良コンテンツだ。1桁台で低空飛行している他のドラマはうらやましくてしかたないに違いない。
(塩勢知央)