なぜ、言う必要があるのか?
現在開催中のWBCで無敗で決勝トーナメントに駒を進めた侍ジャパン。残念ながら準決勝で米国に惜敗したものの、第2ラウンドまでは全勝、しかもほとんどの試合を乱打戦を制しての勝利ということもあり、ファンはおおいに盛り上がった。
なかでも特に今大会のベスト試合にあげられるのが、12日に行われた「日本×オランダ」の一戦だろう。
日本が得点してはオランダがしぶとく追いついていくという絵に描いたようなシーソーゲームは延長11回のタイブレークに突入。中田翔が値千金の2点適時打を放ち、逃げ切ることに成功し、約4時間半にも及ぶ激戦にピリオドを打った。そのため、東京ドームでその結末を見届けた野球ファンたちは最終電車を逃す人が続出したものの、ほとんどの観客がそれも気にならないほど日本の勝利に歓喜した。
ところが、その勝利の余韻を打ち消しにするような発言をして叩かれている著名人がいた。
「14日放送のラジオ番組『爆笑問題カーボーイ』での太田光の発言ですね。同試合の野球中継を担当したテレビ朝日で21時から放送予定だった番組『現役・OBレスラー200人&ファン1万人がガチで投票!プロレス総選挙』に出演した太田ですが、試合時間の大幅延長で、深夜0時過ぎからの放送となったことで『どうしてくれるんだ。なんなんだ、アレは!』と嘆いていました。さらに『打ち切りゃいいじゃねぇか』と野球放送を打ち切るべきというまさかの暴言。太田の気持ちもわからなくもないが、19時から野球中継がスタートして、2時間できっちり試合が終わることのほうが少ない。視聴率が取れるWBCの中継を打ち切ることはまず考えられませんから、太田もジョークのつもりで言ったのでしょう。しかし、まったく誰も期待してないジョークですから、盛り上がりに水を差したと感じる野球ファンも多く、かなり反感を買ってしまったようです」(エンタメ誌ライター)
野球ファンからは「冗談でも許せない」「冷める発言する意味がわからない」「やっぱ太田は嫌いだわ」「大物芸人は勘違いしてるのかひと言多いね」など、残念ながら賛同は得なかったようだ。
リアルなスポーツが庶民にもたらす熱気は、芸人の軽口やギャグでは簡単に消火できないことをそろそろ知ったほうがいいかもしれない。
(田中康)
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