尾木ママの愛称で親しまれている教育評論家の尾木直樹教授が、3月いっぱいで法政大学を定年退官し、44年間にわたる教員生活から引退することがわかった。
その尾木ママはオネエっぽいキャラで知られており、子供たちに優しく接するイメージを持たれている。だが教員キャリアのスタートは男子校だったことをご存じだろうか。週刊誌記者が語る。
「早稲田大学で国語科の教諭免許を取得した尾木ママは、東京・新宿の海城高校に着任しました。同校は毎年20~30名ほどが東大に合格する進学校で、その前身は海軍兵学校への進学希望者が集う『海軍予備校』。そのため校風は質実剛健で、特に尾木ママが務めていた当時はスパルタ教育のイメージで知られていましたね」
現在の尾木ママからは想像できないが、若かりし頃は厳しい顔を見せていたのかもしれない。その後のキャリアも尾木ママのイメージとは大きく異なっているという。
「76年からは都内の公立中学校に通算で16年間勤務。東京の中学校というとスマートなイメージを持つ人もいるかもしれませんが、実態はその逆で、一時期は47都道府県の公立校で最も荒れているのが東京だと言われていたほどです。尾木ママ自身もこの公立中学校時代に、不良生徒との付き合い方をマスターし、その後の評論家生活に繋がったようですね」(前出・週刊誌記者)
どうやら尾木ママが見せる笑顔の下には、多くの教員が手を焼くような不良たちと真正面から向き合ってきた強いハートが隠れているようだ。今後は法政大学の特任教授として広報活動に勤しむようだが、テレビなどで“尾木ママ節”を発揮し続けてもらいたいと期待する人も少なくないことだろう。
(金田麻有)