森友学園問題で揺れる永田町が、自民党の国会議員の“シャブ逮捕”情報で激震している。新たな爆弾の炸裂で政権は窮地に陥るのか。火消し工作に躍起となる「画策」の全貌を全て書く!
「西日本選出の自民党現職衆議院議員Xが、薬物の取締法違反で逮捕される」
そんな情報が、政治部記者ばかりか国会議員の間を飛び交ったのは3月27日のことだった。ある社会部記者が語る。
「この話が浮上したのは、2度目です。今年2月にXの愛人であるAが、覚醒剤取締法違反容疑で逮捕され、いよいよX逮捕も間近かと緊張が走っています」
まず動き始めたのは、Xの地元メディアである。森友学園の問題もあって、官邸も無視できなくなり対応に動いたという。政治部記者が証言する。
「菅(義偉官房長官=68=)さんが、Xに真偽を確認すると本人はかたくなに否定したそうです。Xは党の要職に就いていますが、話が話だけに次の選挙に影響しかねない。要職辞任の考えはないか尋ねても、一貫して拒否したそうです」
こうしてこの問題は、1度は立ち消えになっていたのである。
そもそもXが捜査線上に浮上したきっかけは、意外なものだった。14年にミュージシャンのASKA(59)が、警視庁組織犯罪対策第五課に覚醒剤取締法違反容疑で逮捕された一件が発端である。ASKAは愛人のBさん(37)=当時=が住むマンション内で覚醒剤を所持、使用し、Bさんも同じ容疑で逮捕された。社会部記者が続ける。
「当時Bさんはパソナグループの代表・南部靖之氏(65)の秘書という肩書でした。パソナグループは東京、元麻布に『仁風林』という接待施設を持っており、分野を問わず有名人、著名人が招かれたり、訪れたりして異業種交流会が行われていました。ASKAも参加者ですが、接待する女性は『喜び組』と呼ばれていました。代表の秘書だったBさんは『喜び組』の一人で、『ちゃん』付けで参加者から親しまれていました。そうしてASKAと出会ったのです」
一連の裁判でBさんは、一貫して無罪を主張。シャブを使用したASKAと、避妊具を使わないでSEXしていたと証言した。またSEXに集中するため、インターホンや電話が鳴らないようにASKAが行為前にブレーカーを落としていたことも暴露。ただれたシャブSEXの一部始終が、法廷で明らかになった。
「Bさんの捜査過程で、Xと愛人Aの名前が浮上します。しかし、その一件に注目したのは、ASKAを逮捕した警視庁組対五課ではなく、厚生労働省の麻薬取締部、通称『マトリ』だったのです」(前出・社会部記者)
こうして「マトリ」の内偵捜査が始まったのである。