鬼の目にも涙という言葉がピッタリかもしれないが、それを世間はすんなりと受け入れるつもりはないようだ。
4月3日放送の情報バラエティ番組「バイキング」(フジテレビ系)で、坂上忍が小林麻耶を気遣い、涙を見せる一幕があった。
番組では体調不良により休養していた小林にとって、約11カ月ぶりのテレビ復帰となる坂上との対談VTRを放送。そのVTRの中で小林は妹の麻央が通う病院にマスコミが張り込んでいたり、自宅に押し掛けられたりと、いまだに度を超えた取材が続き頭を抱えていることを明かした。
また、そのVTR明けに坂上は「この仕事をやってるから、一部のマスコミの方たちが、今でも(インターホンを)ピンポンしちゃうとか。あとはネット上でもこの状況にもかかわらず、心ないことを書く人がいらっしゃるみたいで‥‥」と、小林の現状を説明。
それに続けて「病を抱えている人はどなたでも大変なんですよ。大変なんですけど、彼女は仕事柄なのか、ヘタしたら2倍3倍の苦悩、苦労の中で闘ってらっしゃる。どうかひとつ、もうちょっとよい環境になってくれたらなと、僕は思うんですけど」と、謙譲語まで使って小林を思いやった。そして、最後には声を震わせながらも「まあ、だからこう、安易に『待ってるよ』とか言えないんですけどね」と、涙ながらに語っていた。
あまり拝むことができない坂上の姿は大きな反響を呼び、小林も坂上の気遣いには大いに感謝していたようだ。しかし、反響=絶賛というわけではない。視聴者の中には坂上の今回の言葉におおいに首を傾げる人も多かった。
「坂上が言っていることは紛れもなく正論であり、そこは世間の人々も認めています。ただし、それを坂上が言うのはどうか、といったようなツッコミがとても多いですね。以前、バラエティ番組で怒っているのは演技とも話していましたが、その理不尽な毒舌に本気で傷ついた“格下”のタレントたちは数え切れないほどいるわけですからね」(エンタメ誌ライター)
そのとおりで、ネット上は賛否両論。坂上の普段とのギャップに感動したという声もチラホラ見られたものの、「言ってることはわかるが、本当に都合いいヤツに見えてしまう」「こういう時だけ正義面するのはムカつく」「知り合いや格上タレントにはうなずく坂上」と、皮肉った書き込みがそれ以上に多く見られた。
対談相手が坂上でなければ、視聴者は小林の話にもっと耳を傾けたかもしれない。
(佐伯シンジ)
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