近年、相方だけが芸能界で活躍し、決して日の当たることがなかった「じゃない方芸人」が突如ブレイクする現象が数多く巻き起こっている。そんな「○○じゃないほう」と呼ばれていた芸人たちの逆転人生を追ってみた。
90年代、“元祖ブス芸人”として人気を集めた、お笑いコンビ「オアシズ」。ボケの光浦靖子にはピンの仕事が多数舞い込み、芸能界で確固たる地位を築く一方、地味で目立たない大久保佳代子は「笑えないブス」と不名誉な称号が与えられ、仕事は激減。それでもめげずにOLの仕事と掛け持ちし、細々とお笑いを続けてきた彼女にある時チャンスが訪れる。
「相方である光浦がレギュラー出演していたバラエティー番組「めちゃ×2イケてるッ!」(フジテレビ系)に大久保が出演し、大久保の下ネタが大ウケしたんです。そこから徐々に他の番組からもお声がかかるようになり、毒舌キャラとして大ブレイク。テレビ出演数も今や光浦さんより多いですね」(テレビ関係者)
大久保のブレイクには、光浦のただならぬ功績があったと関係者は続ける。
「通常、コンビの片方が売れるとテングになり相方をソデにするケースが多いのですが、光浦は全くの逆。大久保の面白エピソードを先輩芸人にアピールするなど、相方の売り込みに余念がなかったそうです。光浦の猛プッシュがなければ、大久保のキャラはいまだ埋もれていたかもしれませんね」
過去には光浦の彼氏を横取りした噂もあった大久保だが、ブレイクの足掛かりを作ってくれた光浦には当分頭が上がらないことだろう。
(佐藤ちひろ)