かつて深夜番組の定番だった乳首ポロリ。ところが、今や地上波で見られる機会は皆無と言っていい。だが、そんな業界の慣習に挑戦状を叩きつける勇猛果敢な番組が登場し、物議を醸しているのだ。
男の股間を揺るがす“トップス”ニュースが勃発したのは、9月13日、大阪ローカルの深夜番組「ヨクトビラ」(テレビ大阪)でのことだった。
女性のシンボルである乳房を、写真家、AV監督、マネキン造形作家など各界のスペシャリストによる証言をもとに曲線、色、形、大きさなど、さまざまな角度から分析し、「究極の乳房」を探求するという至極まじめな内容だ。
番組では、下着メーカーのデータによる美乳の黄金比、整形外科によるおっぱいの形の分類、乳首の色を街頭インタビューなどで調査し、さまざまな角度から美乳を追求するのだが、中でも出色だったのはおっぱいの柔らかさをカップ別に測定する実験。計測器をモデルの胸に押し当て、数値データを同程度の柔らかさを持つ食物で表現。Aカップはホットケーキ、Dはこんにゃくゼリー、Eは厚焼き玉子、Fはマシュマロ‥‥。
そして、いよいよ全てのデータから割り出した「究極の乳房」を画面に披露するのだ。
白いブラウスのボタンを外し、大きく胸を開くと薄紅色のブラがあらわに。続いて後ろ手にブラホックを外すと、いよいよカメラは正面位置へ。上半身裸の女性がゆっくり手ブラを外すと‥‥なるほど、熟したメロンのようなまろやかな双丘が画面に大写しとなるではないか。
厳かなアメイジング・グレースの調べとともにナレーターが究極の乳房をたたえる詩を朗読する。
〈その突起は静かに宙を見つめる〉
カメラは左乳房をズームすると、女性の手は乳房の丸い輪郭をなぞる。再び正面から両手で胸を抱き締めると、取れたてのマシュマロのように乳房はゆがむ。
〈たおやかな曲線を重力に抗うように立ち尽くし、見るものの心を静かに揺さぶる〉
カメラが仰角になると、プルンと張りのある乳房とその頂にあるサクラ色の乳首が指で爪弾かれる。最後は見返り乳房の決めポーズ。ここまで実に42秒にも及んだ乳房ショーであった。番組広報が説明する。
「番組は今回1回限りの放送ですが、レギュラー化するかどうか、ただいま視聴者からの感想を集計しているところです」
この番組にも出演した作家で写真家でもある伴田良輔氏が語る。
「番組では大真面目に乳房を取り上げるということで出演しました。そのおかげで、上は丸みを帯び、下はカーブを描いた理想に近い乳房を撮影することに成功しました。次回は、ぜひともお尻を取り上げてはどうでしょう」
美尻、それも津々なり。