少年マンガの金字塔とも言える「ONE PIECE」(以下ワンピース)のコミック1~60巻が、7月22日から期間限定で無料公開されている。これは連載20周年を記念して、アメブロで知られるサイバーエージェントが運営する「読書のお時間です by Ameba」にて行われているもの。
この無料公開に関して、お笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣がなぜか「こうなることは見えていた」と“上から目線”の論評をフェイスブックの公式ページに投下。その勘違いぶりに批判が集まっているようだ。マンガに詳しいライターが呆れ顔で語る。
「西野は自身がプロデュースした絵本『えんとつ町のプペル』を1月19日にネット上で無料公開。その際には『すでに購入した人をバカにしている』『1円ももらえない作画者が可哀想』といった批判が寄せられました。その西野は、今回のワンピース無料公開を我が意を得たりとばかりに賞賛。『大声で無料公開を批判した人達は、これからどうするんだろ?』と挑発しています。しかし西野自身による無料公開と、今回のワンピース無料公開はまったく質が異なるもの。それを一緒くたにして自説を強弁する姿には『ワンピースを利用するな!』との批判が殺到していますね」
ワンピースの無料公開は作者の尾田栄一郎氏や版元の集英社がみずから行っているものではない。あくまで外部の企業が自社サービスのプロモーションとしてワンピースを使わせてもらっているのであり、れっきとしたビジネスであることは明らかだ。しかもコミックは8月に86巻が発売予定で、60巻までの既刊本を無料公開してもファンから不満の声が出る恐れも少ない。
「自著の無料公開を自画自賛するのは勝手ですが、とにかく『ワンピースを巻き込むな!』ということですよ。しかも西野は『尾田栄一郎が漫才やったらゲロすべりする』というネタを得意としており、もとからワンピースファンには疎まれていた面もある。今回は乗っかる相手を間違えたんじゃないでしょうか」(前出・ライター)
どうやら今回は「西野の一味」となってくれる味方は少ないようだ。
(金田麻有)