自身が率いる「都民ファーストの会」が都議会第一党となり我が世の春を謳歌する小池百合子都知事(65)。豊洲市場移転を巡っては、協議を進めてきた特別委員会の設置を拒否するなど、やりたい放題だ。
だが、「唯一の鬼門」(都庁幹部)と言われているのが、2020年に開催が予定されている東京オリンピック問題だ。新国立競技場建設現場で過労死が発生したほか、選手村の資材無償募集に批判が集まるなど、ネガティブな話題ばかりに注目が集まっている最中の7月24日、注目のイベントが──。
ちょうど開催前まる3年を記念して、東京五輪のカウントダウンイベントが都庁で催されたのだ。ところが、この場には、組織委員会の武藤敏郎事務総長に加え、“仇敵”の丸川珠代前五輪担当相などが顔をそろえたのである。
これには、会場もお祝いムードとは思えないピリピリした緊張感が漂っていたという。
取材を担当したフリーライターが解説する。
「イベント自体は、リオ五輪の閉会式のようなプロジェクションマッピングなど、見どころは十分あったのですが、とにかく壇上の雰囲気が最悪。小池都知事はじめ大人げないふるまいのオンパレードでしたね。小池さんが紹介された際、彼女が会釈しても武藤事務総長は目も合わせなかったですし、武藤さんの名前が呼ばれた時の小池さんも手元の『五輪うちわ』をイジっているだけで拍手すらしない。壇上での丸川さんのスピーチに至っては、小池さんが全然見ていないんです。ずっと下を向いて居眠りしているようにも見えました。あれには丸川さんも気を悪くしたでしょうね」
イベント中、丸川氏から目をそらし続けた小池都知事だが、その直前のステージ裏では、両者の目線はバチバチと激しく交差していた。都庁関係者が明かす。
「登壇者の皆さんが挨拶を交わされていたのですが、小池さんと丸川さんの挨拶は完全に“メンチの切り合い”。まったく笑っていない目で小池さんが丸川さんを凝視すれば、丸川さんも鋭い目つきで小池さんから目を離さない。それが10秒ほど続き、周囲の全員が言葉を失いましたね。イベントの司会を務めたフリーアナの木佐彩子さんが雑談を切り出し、場を和ませてくれたので本当に助かりました」
8月3日の内閣改造で丸川氏は交代。関係者はホッとしたに違いない。