罰ゲームで落とのされた穴中には「大量の蛇」!
「大御所の人には軽いのに僕の時だけは…」
「笑っていいとも!」初代青年隊の一員として芸能界デビュー。その後「日立 世界ふしぎ発見!」、関西で33年以上も続いている「おはよう朝日です」(ABC) にレギュラー出演中と、3つもの長寿番組に関わっている野々村真。よほどの強運の持ち主なのか。
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「『世界──』が始まったのは『いいとも』を卒業して1年後ぐらいですね。
初回から出演させてもらってます。ちゃんと聞いたことはないですが、たぶん『いいとも』でのボケっぷりを買ってくれたんじゃないでしょうか。今でこそ“おバカタレント”というジャンルがありますが、当時は見た目がシュッとしているのに、って自分で言うのも恥ずかしいですが、訳がわからない解答をする人って、あまりいませんでしたから」
──計算されたボケじゃないんですか?
「違いますよ! 僕はいつも一生懸命やってるんです。1問も正解しないと本気で落ち込むんですから。開始当初は本当にヒドかったですよね。東南アジアにいる動物を答えなきゃいけないのに『シロクマ』って書いたり、草野さんに何度も『は?』って言われました。一度、草野さんがスタッフに向かって、両腕で大きな×を作ったことがあって収録が止まったんです。『僕の解答がヒドすぎて、フォローできない』って意味でした(笑)」
──でも、05年はについに全問正解のパーフェクトを達成されました。
「テーマは『ダーウィン』ですからね。自分でも信じられない。“野々村真進化論”ですよ(笑)」
──収録の日「今日は何、か違うぞ」という予感は?
「いえ、いつもと同じでしたね。ただ、小さい頃から遊んでくれて、すごくお世話になった兄ちゃんが、もう少しで亡くなるという時期で。お見舞いに行って『絶対パーフェクト取って、クリスタルヒトシ君人形を見せてやる』って約束したんですよ。
で、最初の収録でしたから、どうしても取りたいっていう気持ちだったんでしょうね。あの時、僕、ワンワン泣いたんですけど、パーフェクトが取れただけじゃなくて、兄ちゃんが取らせてくれたと思ったら涙が止まらなくなったんです。美談みたいでガラじゃないですけど(笑)」
──他にも印象深い出来事はありますか?
「一時期、あまりにも成績が悪い人には罰ゲームがあって、僕はタイに連れて行かれたんですね。で、蛇が大量にいる穴に落とされたんです。あとで『ちゃんと歯は抜いてあって安全な蛇だから』って説明されたんですけど、1万匹もいたんですよ、1万匹! 絶対1匹ぐらい歯を抜き忘れた蛇がいるでしょ!? 穴に落ちたあとも、容赦なく上から蛇がドサドサ落とされるんですから。
それなのに、大御所の人たちの罰ゲームはディズニーランドで絶叫マシンに乗る、とかそんなんだったんですよ。結局、大御所の人たちには罰ゲームはさせられないってことで、罰ゲーム自体がなくなったんです」
「でも、タモリさん、黒柳さん、板東英二さんら大先輩の方々とご一緒できて、本当に幸せだし、それが僕の財産です。僕は何の能力もないから一生懸命やるだけ。だから、『世界──』の解答もすごく疲れるんです。クイズに答えるだけでそんなに疲れるの? って、よく聞かれるんですけど、いつもヘトヘトです(笑)」