東京都が8月下旬に開設した公式動画チャンネルの「東京動画」が話題だ。当初は小池百合子東京都知事と都庁職員がラジオ体操を踊ったり、上野動物園の赤ちゃんパンダの身体検査を紹介するなどほのぼのした内容だったが、最近はやたらと尖っている動画を連発しているのである。
8月25日にはラーメンズ・片桐仁による「片桐仁の都政ギリギリ問答」、そして3人のアイドルが登場する「東京アイドル Yo!それ、都にお願いしちゃいなよ!」をアップし、若者向けコンテンツを拡充。さらに9月1日にはアーティストの大森靖子が東京都歌を熱唱する映像まで公開している。その人選の尖りっぷりは芸能関係者もうなるほどだというのだ。
「片桐は俳優や彫刻家としても活動するなどマルチな才能を発揮する個性派。大森靖子は独特な歌唱スタイルと攻撃的な楽曲で人気を博しており、自治体の動画に採用されること自体が驚きです。またアイドル動画には元・生ハムと焼うどんの西井万理那、元・清竜人25の新希咲乃、そしてあヴぁんだんどの宇佐蔵べにと、アイドルマニアでさえ『そうきたか!?』と驚くメンバーをセレクト。しかも公開日の2日後には彼女たちが『APOKALIPPPS』という新ユニットをお披露目しており、アイドル活動の宣伝までお手伝いするのかと業界関係者を驚かしています」(芸能ライター)
しかも、これらの出演者にはある共通した特徴があり、それが“東京動画”とは思えない要素なのだという。
「片桐は埼玉県出身で、10年には地元・宮代町の“外交官”に就任した経験も。そして大森は愛媛県出身、西井は神奈川県出身、新希は埼玉県出身で、出身地非公表の宇佐蔵を別にすれば一人も東京生まれのタレントがいないのです。自治体による映像コンテンツで、これほど地元にこだわらない例はほかにはないんじゃないでしょうか」(前出・芸能ライター)
なお片桐は動画の中で「東京都に住んで20年以上たちます」とアピール。東京は日本中から人々が集まってくるコスモポリタンな場所ゆえ、都としては出身地にこだわる必要はないのかもしれない。
(金田麻有)