東京都議会の最大勢力で、小池百合子都知事が率いる地域政党「都民ファーストの会」から10月5日、音喜多駿、上田令子の両都議が離党した。二人は都庁で記者会見を開き、都民ファの党運営が不透明だとして「まさにブラックボックス」と批判。テレビ各局でもこの離党劇を大きく取り上げ、一地方議会の離党劇としては異例なほどの騒動となっている。
その音喜多都議は13年の初当選時から「おときた駿」名義でツイッターなどのSNSを積極的に活用。その発言がウェブニュースで取り上げられることも多く、高い知名度を得ている。そんな同氏の離党を巡って、肝心の有権者からは「これで何回目なんだ?」という声も聞こえてくるという。週刊誌記者がつぶやく。
「彼の経歴は乗り換えの連続です。13年にはみんなの党から出馬して当選したものの、会派幹事長の指名を巡っての同党分裂に参画。会派異動届を提出して新会派を結成しました(後のかがやけTokyo)。15年には松田公太参院議員が党首を務める“日本を元気にする会”に参加するも、1年後には離党して無所属に。一方で所属会派のかがやけTokyoが“都民ファーストの会 東京都議団”に名称変更したのに伴い、今年は同会派から出馬して2回目の当選。小池都知事が設立した『希望の塾』では事務局メンバーも務めていました。それがここにきて小池陣営と袂を分かったのですから、次は誰についていくんでしょうかね」
音喜多氏と上田氏はかつて所属していた「かがやけTokyo」の名称を復活させ、新会派を立ち上げる模様だ。だが都民からは「また1年経ったら分裂か離党じゃないの?」という皮肉も聞こえてくる始末。よく「3人集まれば派閥が生まれる」と言われるが、このまま2人だけの会派でいたほうがいいのかもしれない。
(金田麻有)