東野圭吾氏の人気小説「マスカレード・ホテル」が実写映画化され、19年に公開されることがわかった。木村拓哉が主役の刑事・新田浩介役を務め、木村にとってはこれが初めての刑事役となる。本作では木村がホテルで潜入捜査することから、刑事とホテルマンという二つの顔を楽しめるということだが、この配役には原作ファンからさっそく不満の声があがっているようだ。映画ライターがささやく。
「公開時には46歳の木村が30代半ばという設定の新田刑事を演じることに、原作ファンからは『ガッカリした』という声が続出しています。しかも新田刑事は帰国子女で英語がペラペラであり、それが木村のイメージとはかけ離れているのは明らか。それにホテルマンには清潔な身だしなみが求められ、木村のトレードマークのボサボサ頭は厳禁。もし木村が普段の髪型を押し通せば役柄的に失格ですし、だからといってホテルマンらしい髪型にすると今度は40代半ばの年齢が目立ってしまい、老けた姿をさらしてしまいかねません」
原作を尊重するなら、木村の主役起用はそもそも思いつきもしないはず。だが今回の映画化にあたっては当初から木村ありきのシフトが敷かれていたというのだ。映画ライターが続ける。
「鈴木雅之監督は木村の主演ドラマ『HERO』(フジテレビ系)とその映画版でメガホンを取っていて、脚本の福田靖氏はドラマ版の『HERO』を担当。上原寿一プロデューサーは生田斗真主演の『土竜の唄 潜入捜査官REIJI』や、Hey! Say! JUMP・山田涼介主演の『暗殺教室 ~卒業編~』を手掛けるなど、ジャニーズべったりの人物です。現段階で発表されているところでは、『マスカレード・ホテル』は、フジテレビの制作ですが、映画版『HERO』の制作にはジャニーズ事務所も参画していました。今回も同様の座組になるのではないでしょうか」
原作や映画ファンではなく、出演者と事務所のほうを向いた映画作りには、さらなる批判の声が集まるかもしれない。
(金田麻有)