美脚の付け根が切れ上がった水着や丈の短いスカートなど肌見せの多い衣装でサーキットを彩り、ファンの目を楽しませてきたレースクイーン。今後、それが消えてしまうかもしれないと心配の声が上がっている。
その理由というのが、日本でも「F1」の名で知られる自動車レース「フォーミュラ1」が今シーズンから「グリッドガール」を廃止すると1月31日に発表したため。「グリッドガール」とは、レーススタート前にドライバーの名前が書かれたボードを持ってマシン横に立つ女性のこと。日本ではほぼ同じ役割を務める女性を「レースクイーン」と呼んでいる。F1のグリッドガールは開催国の美女が起用され、レースに華を添えてきた。それが今年から廃止されるのだ。
「F1は2016年にアメリカのメディア企業である『リバティメディア』がオーナーになり、2017年シーズンから運営を担ってきました。人気回復のためにさまざまな改革を行っており、昨年のアメリカGPではボクシングのリングアナウンサーであるマイケル・バッファーがノリノリのドライバー紹介をしたこともあります。ですが、グリッドガールに関しては以前から『女性蔑視ではないか』という声が上がっていたため、『現代の基準に合わない』として廃止が決まったんです」(スポーツライター)
昨年末に廃止が噂され、議論になった際は、ドライバーたちからも反対の声が上がっていた。世界的な流れとはいえ、ファンには残念な決定と言えるだろう。そして、この決定は他のレースにも影響を及ぼす可能性がある。
「F1は4輪モータースポーツの最高峰と位置づけられています。トップがグリッドガールを廃止にすれば、下位も追随する可能性は十分あります。日本では『スーパーGT』や『全日本スーパーフォーミュラ選手権』が人気で、これらのレースに、レースクイーンが華を添えていますが、今後なくなる可能性は0ではありません。そうなったら、残念すぎてしかたがありませんよ」(前出・スポーツライター)
高島礼子や飯島直子、岡本夏生とレースクイーン出身の有名美女は多い。タレントへの登竜門という意味合いもあるだけに、なくなるとしたら、何とも寂しい話である。