2月28日に中日の北谷キャンプを打ち上げ、途中離脱することなく“完走”した松坂大輔。中日のキャンプを訪れた観衆は、昨年の3万5200人から、6万9553人とほぼ倍増しているが、これはひとえに「松坂効果」と言っていいだろう。
3月4日には、楽天とのオープン戦に初登板。2回2失点の内容だったが…。
「まず、立ち上がりを三者凡退に抑えたこともありますが、与四死球ナシというのは希望が持てるでしょう。本塁打にされた球は、真ん中に浮いた失投ですが、オープン戦なら許容範囲と言っていいのではないでしょうか」(スポーツライター)
中日ファンの間からは「ローテ確定!」という威勢のいい声も聞こえてくる。その理由は、“他の投手と比べると”松坂が“一番いい”からなのだ。
「3月3日、4日とオープン戦が行われていましたが、山井大介は2回2/3を6失点、吉見一起は3回を3失点。ガルシアは2回を5失点、ジーは2回を3失点などと、無失点投手がまだ出てきていないため、この成績だけで比べ、一部のファンからは『ローテというよりエース』という声も出てきています。それは大げさにしても、順調に投球イニングを増やしていければ、一軍のマウンドはそう難しい話ではないように思えます」(前出・スポーツライター)
松坂大輔が一軍に帯同することになれば、野球ファンの夢はどんどん広がっていく。セ・リーグである中日にいるということは、対阪神戦で「甲子園球場で投げる」可能性が高く、また、交流戦で古巣・西武の本拠地「西武ドーム」で投げる可能性もある。あるいは、キャンプで好調の日本ハム・斎藤佑樹との投げ合いや、今年、一軍昇格があれば清宮幸太郎との対決も注目されるだろう。
「その意味では、交流戦でソフトバンク相手に投げる可能性にも注目したい。結果的に、3年12億払ってリハビリをさせて、他球団でその成果を発揮されるとあれば、自分が払ったわけじゃないにせよ、ファンはおもしろいわけがないですからね。双方のファンが熱くなる戦いになるんじゃないでしょうか」(前出・スポーツライター)
松坂復活が、野球ファンの楽しみであることは間違いない。1カ月を切った開幕が待ち遠しい。