毒舌で知られ、“炎上芸人”と呼ばれる小藪千豊が、2月24日放送の「嵐にしやがれ」(日本テレビ系)に出演。嵐リーダーの大野智を相手に、リーダーとしての処世術を伝授した。小藪は史上最年少で吉本新喜劇の座長に就任。大阪・なんばグランド花月劇場で100人余の座員をとりまとめ、連日連夜公演を続けてはや13年目に突入した。
「一番若手で1舞台1250円。1週間出ても2~3万円。とにかく役がつかなければとんでもなく薄給のまま。新婚当時、2万円しかもらえない極貧時代を過ごしたそうです。それが新喜劇入り4年で座長に抜擢されたのだから並々ならぬ努力があったに違いありません」(スポーツ紙記者)
小藪は座長になってからも、なお悩み多い日々を過ごしたようだ。
「ベテラン芸人になるほど、持ちネタにこだわり、新しいことをしたがらない。ですが、毎日同じことの繰り返しではジリ貧間違いなし。新しい笑いもスターも生まれない。というわけで、新喜劇改革に着手した小藪は、1人1人と面談し、根回しして回ったそうです。相談を持ち掛け、悩みを聞いてもらい、ハッパをかけてもらえるよう話を持っていく。『お前が引っ張っていかなあかん』とか『新しいことやっていかんかい』と言わせたら、しめたもので、すかさず『ホンマですか』とにじり寄る。相手の顔をぐっとのぞきこみ、キメ顔を印象づけておくとか。その後、新しい台本に文句がつく事態になった時、キメ顔をすると、小藪が新しいことをやりたがっていると瞬時に理解されるので、スムーズにことが運ぶ、というわけです」(テレビ誌記者)
以後はキメ顔を見せれば、あうんの呼吸でやってくれるようになったという。とはいえ、人間そう簡単に思うように動いてくれるはずもない。成功へ導く2つの秘訣があった。それが、「ゴマすりとぶっちゃけ」なのだという。
「ゴマすりは周囲を気持ちよく動かすための潤滑剤。『先輩にかわいがられて座長に就かせてもらった』と先輩をたて、『嵐の番組で新喜劇の映像が流れるなんてマジで革命です』と大英断に惜しみないエールをおくる。ぶっちゃけは自分の腹を割って話し、真っ正直であることをアピールすることです。毒舌を吐く時は、あらかじめ周囲にきっちり謝罪して、説明しておくことを忘れない。妻子を食わせるために、職業上の毒舌キャラを演じているんだと理解してもらっているそうです」(芸能ライター)
聞き役の大野は深く感じ入った様子で終了。嵐デビューを事後報告にされたことでヘソを曲げ、「2週間電話連絡を無視し続けた」(ベテラン芸能記者)という過去のある大野。今からでも小藪のような根回し、ぶっちゃけ、ゴマすりができれば、未来のジャニーズ事務所幹部の目もないではないが…。
(塩勢知央)