3月10日に放送された芸人大喜利王座決定戦の「第19回 IPPONグランプリ」(フジテレビ系)が10.6%の高視聴率を奪取した。フジテレビでは昨年12月17日放送の「THEMANZAI2017」で視聴率12.7%をマークしたのに続き、お笑い番組で着実に数字を稼いだ形だ。その実績に局内が沸いているかと思いきや、局員からは失笑すら漏れているという。
「決して『IPPONグランプリ』が笑われているのではなく、お笑い番組でしか視聴率の稼げない現状に、局員も、もはや笑うしかないというのが本音でしょう。現在のフジテレビで2ケタ視聴率を獲れる番組は『サザエさん』と『ちびまる子ちゃん』という老舗アニメくらいのもの。ここ最近の実績を見ても、土曜プレミアムの『テルマエ・ロマエ』や『全日本フィギュアスケート選手権2017』など、10%超を稼ぐのは映画やスポーツ中継など“権利モノ”ばかりです。それに対して3月で終了する『めちゃイケ』や『とんねるずのみなさんのおかげでした』は2ケタにはほど遠く、今期のドラマでは『FINAL CUT』の7.2%が最高値ですから、人気番組を生み出す能力がもはやテレビ東京にも劣っているのが現状です」(テレビ局関係者)
ただフジテレビにも、尖りまくったうえに評価の高い番組もあるというのだ。
「フジテレビではCSチャンネルを3つ抱えており、そちらには話題の番組も少なくありません。たとえば『ウルトラ怪獣散歩』は、ビデオ屋さん大賞2017のバラエティ部門で金賞を受賞。『ゲームセンターCX』は10月に幕張メッセでイベントを開催することが決定し、3月9日の記者会見では“有野課長”ことよゐこ・有野晋哉が『フジテレビで一番人気のある番組やと思う』とぶっちゃけました。ただこれらの番組にも東京03やよゐこが出演しており、お笑い芸人がフジを支えている構図には変わりないかもしれません」(前出・テレビ局関係者)
こうなったらフジテレビは、お笑い芸人が総出演するドラマや歌番組を作るくらい思い切ったほうがいいのかもしれない。
(金田麻有)