ドラマ「相棒 season16」(テレビ朝日系)の警視庁副総監役が、14歳下の俳優に受け継がれることになった。2月21日に66歳で亡くなった大杉漣さんの代役として、52歳の杉本哲太が3月14日放送の最終回スペシャルに出演する。その杉本は14年1月期のドラマ「隠蔽捜査」(TBS系)で警察署長役を務め、17年7月放送の「犯罪資料館 緋色冴子」(TBS系)では警視庁捜査一課長として出演。そして今回は副総監と順調に出世を果たした形だ。
そんな杉本の代役就任が決まると、視聴者の間ではその人選を巡って激論が交わされているという。特に懸念されているのは杉本の年齢だというのだ。
「最も目立つ批判は『杉本では若すぎる!』というもの。大杉さんとは一回り以上も歳が離れていることに加え、『相棒』の象徴である水谷豊が65歳であることから、その上司役が13歳も年下なのはバランスが悪いという指摘もあります。また警視庁副総監という要職に52歳では若すぎるという、現実とドラマの乖離を気にする意見もあります。ただ年齢の面を別とすれば、杉本が警察幹部の役を務めること自体には異論はないようで、『納得の配役』『ありがたい人選』と歓迎する声も少なくありません」(テレビ誌ライター)
大杉さんとの年齢差はいかんともしがたいが、そもそも52歳での副総監就任はそれほど不自然なものなのだろうか? 国会公務員事情に詳しい週刊誌の記者が実情を解説する。
「最近は56歳前後が副総監に昇進する目安のようですが、歴代の副総監を見ると52歳で着任している例も珍しくはありません。そもそも副総監は上がりのポジションではなく、後職では警視庁の局長クラスや内閣官房、大阪府警察本部長などに就いており、キャリアパスの一環なのです。それゆえ52歳の杉本が副総監の役を務めることに何ら無理はなく、むしろ国家公務員の定年をオーバーする66歳だった大杉のほうが、年齢面では異例だったことになります」
ちなみに杉本は07年に放送された相棒シリーズの元旦スペシャル「バベルの塔~史上最悪のカウントダウン!爆破予告ホテルの罠」にて犯人役で出演。11年後に副総監役で戻ってくるという数奇な巡り合わせとなったことにもまた、注目が集まりそうだ。
(金田麻有)