平昌五輪の2連覇で、その人気が沸点に達した羽生結弦(23)の「余韻」が収まらない。「連覇特需」を生み出す国民的スターはまさしく、打ち出の小槌。ガッチリ囲い込もうとするヤカラが出てくるのも当然といえば当然のことなのだが‥‥。
もちろん五輪前からその人気ぶりは別格だったが、ソチ五輪で金メダルを獲ったことで約5000万円になったというCM契約料はこの連覇後、一気に倍の1億円にハネ上がったと言われる。連覇に加え、安倍政権が国民栄誉賞授与を検討するとなれば、そんな高騰ぶりもしかたないことかと、そんな気にさえなってしまうのだが‥‥。
フィギュアスケート界では毎年春から夏にかけて、アイスショーが催されている。荒川静香(36)が主体の「プリンスアイスワールド」、宇野昌麿(20)や宮原知子(19)などの「スターズ・オン・アイス」、あるいは浅田真央(27)と舞(29)が中心の「ザ・アイス」が知られたところだ。
おわかりだろうか。実はこうしたアイスショーには「派閥」が存在する。スケート連盟関係者が言う。
「だから各スケーターは、特定のショーに出演することになるんです。羽生が唯一出ているのは『ファンタジー・オン・アイス』。毎年、全国5カ所で公演が行われるこのショーのチケットを取るのは至難の業として、ファンの間で争奪戦が起きています。今年も5月から新潟など5都市の公演が予定されていますが、まだ全出演者の正式発表はされていません。でも、羽生は出演することになっていますよ。ギャラはひと滑り2000万円だとか。破格の金額です」
あの浅田真央のアイスショー出演時のギャラが約200万円と言われていることを考えると、まさしく桁違いの待遇だ。
「ファンタジー・オン・アイス」を主催しているのは「シーアイシー」(以下、C社)という企業。スケート連盟関係者が続ける。
「なぜ羽生はC社主催のアイスショーにしか出演しないのか。実は羽生のマネージメントをしているのは、かつて日本スケート連盟の元理事で強化部長だった城田憲子氏(71)。スケート界では『女帝』と呼ばれる大物です。彼女に逆らったら、(羽生の)CMも番組も成り立ちません。そして城田氏は現在、羽生の所属先である全日空スケート部の監督を務めています。C社の社長は城田氏とは昵懇の間柄で、C社を立ち上げたのは、彼女の後ろ盾があったからこそ」
つまり羽生は「女帝」の管理下に置かれていると同時に、「女帝」の息のかかったC社主催のイベントに出演することになっている、という構図なのだ。
1回の出演料が2000万円にもなる羽生がアイスショー5回に登場すれば、合計1億円。そんなスターをまる抱えしておけば、どれほどの「うまみ」があるか。まさに、ウハウハなのである。