大坂なおみがツアー初優勝! それも“第五のグランドスラム”と呼ばれ、40万人以上の観客を集める人気大会のBNPパリバ・オープンで達成という快挙となった。今大会では元世界1位のマリア・シャラポワ、そして現女王のシモナ・ハレプを破り、計7試合で1セットしか失わないというすさまじい勢いで頂点を勝ち取った。
「今回の優勝賞金は約134万ドル(約1億4000万円)で、プロ転向後の5年間で稼いだ生涯獲得賞金の148万ドルに匹敵する金額です。もし準優勝に終わっていたら65万ドルあまりだったので、決勝の1試合で70万ドル近くを稼いだ計算になります。プロテニスの賞金は1試合勝ち抜くことにほぼ倍増と分かりやすく、1回戦敗退なら1万5000ドル足らず。それでも結構な金額に見えますが、テニス選手はコーチの分も含めて移動費や宿泊費などすべての経費が自分持ちなので、手残りはほとんどありません」(スポーツライター)
その大坂はカリフォルニア州で開催された本大会の終了後、次の大会が開催されるフロリダ州マイアミに向け、プライベートジェットで移動した。しかも決勝で対戦したダリア・カサトキナ選手と一緒に移動したというから驚きだ。カサトキナ選手は「フライト中はケンカしないわ」(without any fights during the flight)とおどけていたという。
「本大会前の大坂は世界ランク44位でしたから、通常ならプライベートジェットに乗ることはないはず。しかし決勝戦まで勝ち上がったため、翌週のマイアミ大会まで日程の余裕がなくなり、カサトキナ選手と同乗することにしたのでしょう。今回の移動はアメリカ大陸横断のため、5時間のフライトながら時差の関係で時計は8時間進み、ほぼ丸一日が潰れてしまう旅程。通常の旅客便ではさらに移動に時間を取られてしまい、マイアミ到着時にはヘトヘトになっていたはずです」(前出・スポーツライター)
次のマイアミ大会では主催者推薦で出場する元世界一のセリーナ・ウィリアムズと一回戦で対戦。かねてから大坂はセリーナと姉のビーナス、そしてシャラポワの3人と対戦したいと語っていたが、ビーナスには昨年11月の香港オープンで、そしてシャラポワには本大会で勝利。はたしてマイアミ大会で、念願のセリーナ越えは達成できるのか。ますます注目度が高まりそうだ。
(金田麻有)