女子アナといえば「30歳定年説」がささやかれるほど、そのピークの時期は短い。しかし、結婚を機に「あげまん」ぶりを発揮する献身妻も少なくないのだ。
「女子アナ部門」では、大相撲・貴乃花部屋の女将である河野(花田)景子氏(53)、フリーアナウンサーの内田恭子(41)が番付上位に顔を出した。両者とも元フジテレビの花形アナ。加えて、夫が若くして組織の重要ポストに就いたという共通点がある。
景子氏の夫は、言わずと知れた大相撲の貴乃花親方。昨年末に発覚した元横綱・日馬富士による傷害事件の対応を巡り、相撲協会執行部と激しく対立。今月には、事件に絡む協会の体質に問題があったとして、協会を監督する内閣府の公益認定等委員会に告発する事態となっている。スポーツ紙記者の話。
「一連の騒動に関して公の場でほとんど口を開いていない貴乃花親方ですが、その代弁者として景子夫人が果たしている役割は、意外と大きいんです」
それというのも、騒動後の景子氏は、引っ張りだこの講演依頼で全国を飛び回っているのだ。
「事件について具体的に触れることは控えていますが、時には『本筋とズレている報道もある気がします』と、親方の“援護射撃”をすることもあるようです」(貴乃花部屋後援会関係者)
景子氏の講演活動は、今に始まったことではない。貴乃花親方は、04年に部屋を継承した際、父(故・二子山親方)の代からのタニマチとも絶縁。一般に開かれたサポーター制度(企業・特別会員=年会費10万円、一般会員=同2万円)を導入した。
「自身が目指す大相撲改革の一環でしたが、これでは年間に億単位の金額がかかる相撲部屋の経営は楽ではありません。そこで景子夫人がアナウンサーのキャリアを生かして、講演や朗読会を積極的にこなして貢献してきたんです。2月の理事選では落選しましたが、貴乃花親方があの若さで理事にまでなれたのは、間違いなく景子夫人の手腕です」(前出・後援会関係者)
知名度では劣るものの、内田の夫も出世階段を順調に上っている。内田は06年にフジテレビを退社し、吉本興業社員でダウンタウン・浜田雅功の元マネージャーである木本公敏氏と結婚した。女子アナウオッチャーの丸山大次郎氏が解説する。
「結婚当初は『格差婚』と言われていました。フリー転身後もレギュラー番組やCMに恵まれた内田の収入は、木本さんの2~3倍はあったはずです」
だが、そんな周囲の声を黙らせるかのように、夫は12年、38歳の若さで吉本グループの中核会社「よしもとクリエイティブエージェンシー」の執行役員に抜擢された。
「そればかりか、16年には取締役に昇格しています。吉本グループでは、吉本興業の岡本昭彦副社長、クリエイティブエージェンシーの藤原寛社長など、ダウンタウンのマネージャー経験者の出世が目立ちます。そのラインに加え、木本さんには『内田恭子の夫』という話題性もある。もともと優秀な人ではありますが、こうした話題性も少なからず出世のプラスになっているようです」(丸山氏)
夫の仕事が順調という点では、元テレビ朝日の徳永有美(42)と元フジテレビの中村仁美(38)の2人も負けてない。
03年に、ウッチャンナンチャンの内村光良との交際が発覚した徳永だが、当時、テレ朝社員と結婚していたため、騒動に発展。結局離婚し、2年後に内村と再婚した。
「当時は略奪婚などと非難もされましたが、徳永は表に出ることなく主婦に徹しました。その結果、内村は現在レギュラー番組6本を抱え、視聴率も好調。昨年は、NHKの紅白歌合戦の司会にも抜擢されました。徳永は子供を東大に入れたいと周囲に話すほど教育熱心ですが、内村はその方針に口を挟まず任せているそうです」(テレビ関係者)
一方の中村は、11年にお笑いコンビ・さまぁ~ずの大竹一樹と結婚。2人の子供を出産しながらアナウンサーを続けていたが、昨年7月にフジテレビを退社してフリーとなった。
「家庭内では、夫の尻を叩くタイプなのですが、局アナ時代の中村は、夫が番組などでそのテの話をすることを嫌がっていたそうです。しかし、今年からフリーとして活動していくに当たって、夫婦ともに『鬼嫁キャラ』を前面に出しています。おかげで大竹のトークの幅も広がっています」(前出・丸山氏)
やっぱり、伴侶の“あげまん度”が夫の支えとなっているようだ。